安澄加奈/いまはむかし ~竹取異聞~
月から地上の若者に嫁いだかぐや姫がもたらした5つの宝。
今では人々の間で無用な争いを招き多くの人々を傷つけるものになってしまったその「宝」を探して月に返すために困難な旅を続ける、かぐや姫の末裔の少女と彼女を守るために育てられた少年の物語。
表現が硬い部分もあったけど、ひたむきで前向きな二人の気持ちが真っ直ぐ伝わってくる気持ちのいい作品だった。
二人が旅の途中で出会う若者たちも爽やかで好感が持てた。
ただ敵役の大人が典型的で面白味や迫力に欠けていたのがちょっと残念。
特に『竜の首の珠』を持つ里長はもうちょっとどうにかならなかったのかな。
それだけの力のある宝を持てるのであれば、その人間自身も(善きにつけ悪しきにつけ)それだけの力がなければバランスが取れないように思うのだけど。
ただ、最初からそんなに強敵ばかりだったら話がどんどん長くなるから大変かな。
その点、『燕の子安貝』と『蓬莱の玉の枝』が2人の手に渡る展開はスムーズで納得しやすかった。
それぞれの道を歩き出した若者たちのその後も見守っていたくなる清々しい作品。
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