村上龍/69 sixty nine
69(シクスティナイン)
村上 龍妻夫木聡主演で現在公開中の同名映画の原作。
この作品は、単行本が出たとき('87年)か文庫になったとき('90年)のどちらかに一度読んでいるので、今回は正確には「再読」なんだけど、まあ例によって例の如く内容は殆ど覚えていなかった(笑)
覚えていたのは「佐世保の高校生の話」ってだけで、彼らが何をしたとか何を考えていたとか、読んだとき(少なくとも今より15歳くらい若い)自分がどう感じたか、と言うのは全く忘却の彼方なのであった。
で、15年経った現在の私の感想はと言うと、「いかにも昔の田舎の高校生だなあ」。
とてもストレートな感じ。
多分、彼らは彼らなりに屈折したりしているんだろうけど、でもその屈折さえも素直に表現できている感じがした。
それから非常に映像的な物語だと思った。
これだったらかなり映画にし易いんじゃないかな。
それで出来上がってきたものが自分のイメージに合っているかどうかは別だけど。
でも、多分、佐世保北高の「バリ封」とかフェスティバルとか、本で読んでるよりも映像で見た方が、面白いと思う。
そう考えると、これって村上龍本人が映画化したくて書いた作品なのかな~?
最後がすっきりキレイに終わってしまっているのがちょっと不満。
そのあたりを映画ではどんな描き方をしてるのか興味があるな。
脚本がクドカンなのも気になるし。
もしかしたら見に行くかも。
<おまけ>
今日のニュースにこんな記事が。
■佐世保北高校でまた落書き被害 映画「69」のシーンまねる?
【長崎】 14日午前6時20分ごろ、佐世保市八幡町の県立佐世保北高校で、校舎B棟1階の廊下の窓ガラス1枚が割られ、近くの壁と2年生教室の机がペンキで落書きされているのを、出勤した教諭が見つけた。佐世保署は器物損壊などの疑いで調べている。 同高では6月20日にも同様の手口の落書き事件が発生しており、同署は関連を調べている。同市では、同高を舞台にした村上龍氏原作の映画「69」が公開中で、映画の落書きシーンを模倣したとの見方も出ている。(西日本新聞)
<関連サイト>
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