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2004/08/20

芥川龍之介/地獄変・偸盗

地獄変・偸盗
芥川 龍之介
芥川龍之介/地獄変・偸盗平安時代に材料を得た「王朝物」と言われる作品7編を集めた短篇集。
表題作2編を始め「竜」、「往生絵巻」、「藪の中」、「六の宮の姫君」を収録。


難しかったので一言感想(笑)

「偸盗」
女は怖い。しかも無謀(笑)
しかし、男もしょーもないのばっかり出てくる話。

「地獄変」
良秀の娘があんな事になったのは、やっぱり堀川の殿様の「振られた腹いせ」だと思う…。
良秀も堀川の殿様もどっちもどっちでしょう。

「竜」
これは結構好き。
自分が仕掛けたいたずらが思いもよらなかった方向に大きくなってしまってオロオロしている恵印法師を想像すると笑ってしまう(笑)
それなのにだまそうと思った恵門もまんまとひっかかっているのを見ると思わず喜んでしまう恵印が可笑しい。

「往生絵巻」
短いのに、すごくたくさんの人が出てくる話。

「藪の中」
こんなに短篇なのに上手いし、面白い。
一番信用できそうなのは「多襄丸の白状」かな。
「女の懺悔」はちょっと胡散臭いと思う。

「六の宮の姫君」
こういうのを読むといつも思うんだけど、自分が死んだら娘は苦労すると判ってるのになんだって父親は娘を嫁がせようとしないし、財産も残さないんだろうか…。
可愛がるのはいいけど、自分がいなくなった後のこともちゃんと考えてやって欲しいよ。
それで苦労して死んだ後、未練が残っていたりすると「極楽も地獄も知らぬ、腑甲斐ない女の魂」なんて言われちゃうんだからかわいそ過ぎます。

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