« 「新選組!」#38 | トップページ | 今日の「うそっ!?」 »

2004/09/26

デイヴィッド・シールズ(編)/イチローUSA語録

イチローUSA語録
デイヴィッド シールズ David Shields 永井 淳 戸田 裕之/集英社新書
デイヴィッド・シールズ(編)/イチローUSA語録イチロー選手、大リーグシーズン最多安打達成「直前」記念(笑)

イチローはグラウンドで超人的な離れ業―人間業とも思えない送球や捕球や盗塁やヒット等―を演じ、あとでそれについて質問されると、彼の答えときたら…驚くほかはない。そのプレーを問題にもしないか、否定するか、異を唱えるか、前提から否定してかかるか、あるいは他人の手柄にしてしまう。(本文p5より)

こうしたイチロー選手のアメリカ人の目から見るとある意味「禅問答」のようにも取れる不思議な発言の数々をシアトル在住の作家である編者がアメリカや日本のメディアから拾い集めた「イチロー語録集」です。
(出典は'00年末~'01年5月くらいの時期にメディアに公開された発言のようです)
と言うことは、多分、イチロー選手が日本語で話した内容を彼の通訳が英語に変換し記者に伝え、それを集めたこの本の原稿をまた日本人の訳者(永井淳氏、戸田裕之氏)が日本語に直した、という手順があったのではないかと思います。
(多分、入手出来るものはイチロー選手が実際に話している素材を確認されているとは思いますが)
そうして何度もフィルターを通すことによってもしかしたら、イチロー選手の元の発言のニュアンスが変化してしまっている部分もあるのかも知れません。
それでもこんな形で自分を語れる人間がそうそう何人もいるとは思えないくらいユニークな発言が多いです。
でも、中には「何故これが不思議だと思われるのか判らない」と言うのも、結構あるのが逆におもしろかったり。

と言っても、やっぱり違いますよね。

以下、引用。

異郷シアトルで暮らすことに不安を感じるかときかれて、イチローはこう答えた。
「まだ英語も話せないし、プレッシャーは大きいです。ものの考え方や習慣が違うので、気をつかわなければならないこと、予想外のこともたくさんあるます。しかしストレスの原因となることがあるとしても、それはそれでおもしろいと思います。ぼくが生きていることの意味を感じられるのは、そうしたことのおかげではないでしょうか?」(p26)
「…ぼくが数字で満足することはあり得ません。なぜなら、数字が内容を反映しているとは限らないからです。目標を設定して、そこに到達すれば、そこで満足してしまって先へ進む努力をしなくなるでしょう。毎打席、何かしら学ぶべきこと、改良すべきことがあります。満足は求めることのなかにあるんです」(p152)

私は他の記事でも何度か書いているように野球にはそんなに興味がありません。
でも、そんな私でもイチロー選手のことは日本にいる頃からもちろん知っています。
この私のテキトーな目で見る限り、彼はもともと今のような日本人の目から見てもちょっとエキセントリックな感じの人ではなく、ある時期に急激にそう変わったのではないのかなと言う風に見えます。
それはアメリカに行く何年か前「メジャー移籍」を具体的に自分で意識した時期だったのかも知れません。

'01年のシーズンから大リーグに移籍し、その初年からリーグ首位打者、MVP、新人王など数々のタイトルに輝いたイチロー選手。
彼はやはり天才なのだと思います。
しかしそれは技術的なものではなくいつでも誰よりも野球を好きでいる才能、そのために努力する才能、そしてそれを継続する才能、だと思います。
そしてそれは技術的なもの以上に優れた才能だと言うことは、その後も留まることなく進化を続けている事が証明しています。
なので凡人の私にしたら彼がいくら「努力すれば必ず結果が付いてくる」的な事を言われても、「いやいや、キミに言われても…」な反応しか出来ない部分があったりするのですが(汗)

この本は、見開きの右側に発言の日本語訳、左側にその英文が載っているので、英語の勉強にも役に立つかも。
実際、「あ、なるほど。こういうのはこう表現すればいいのか」と思った所も結構ありました。

|

« 「新選組!」#38 | トップページ | 今日の「うそっ!?」 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

読了本」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/29699/1527586

この記事へのトラックバック一覧です: デイヴィッド・シールズ(編)/イチローUSA語録:

« 「新選組!」#38 | トップページ | 今日の「うそっ!?」 »