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2004/11/01

凶鳥の黒影(まがとりのかげ)~中井英夫へ捧げるオマージュ~

凶鳥の黒影 中井英夫へ捧げるオマージュ
赤江 瀑 有栖川 有栖 嶽本 野ばら 恩田 陸 笠井 潔 菊地 秀行/河出書房新社
凶鳥の黒影(まがとりのかげ)~中井英夫へ捧げるオマージュ~中井英夫氏のデビュー作にして偉大なる代表作『虚無への供物』刊行40周年を記念して、17人の作家が捧げる短篇&エッセイ集。


とてつもなく贅沢な一冊でした。
とにかく執筆陣が素晴らしい!
鶴見俊輔の序文から始まって、赤江瀑、有栖川有栖、北森鴻、倉阪鬼一郎、竹本健治、嶽本野ばら、津原泰水、皆川博子、森真沙子(以上、短篇)、恩田陸、笠井潔、菊池秀行、北村薫、長野まゆみ、三浦しをん、山田正紀(以上、エッセイ)監修である本多正一の手による後書きと言う錚々たる顔触れが、ただ一人の作家の一つの作品のために集結し、暗く輝く宝石のような文章を寄せています。

それを読めただけでも幸せな気分になれたのですが、これらの文章の目指す先にあるその【作品】をきちんと読んだことがない私は、劇場で繰り広げられている絢爛な舞台を客席にも入ることが出来ずにロビーのモニターで見ているようなもどかしさや疎外感を感じながら読んでいました。
それもまた楽しからずや…と言う部分もありましたが(笑)やっぱりちょっと寂しいので、3年前に一度挫折したその本に再挑戦して次は天井桟敷あたりからでも見られるようになればいいなと思っています。

虚無への供物〈上〉
中井 英夫/講談社文庫




<関連サイト>
「凶鳥の黒影」津原泰水氏による本書の公式サイト

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