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2005/02/19

「日本のジュエリー 100年」展@東京都庭園美術館

朝から冷たい雨が降って気温が全く上がらない土曜日、 いつもだったらお昼くらいまで暖かい布団の中でウダウダしてるところなのに何の因果か(笑)今日は出勤日^^;
しかもいつもの土曜日業務ではなく、本来休みのメンバーも全員出勤しての新規システム研修会。
それも午後4時まで!(いつもの土曜日はお昼まで)

と言うわけで平日以上にドヨヨ~ンとした気持ちで出勤したんだけど、 実際に会社に行ってスケジュールを確認したらどうやら午後からの部分は私の業務にはあまり関係がなさそうだったのでダメモトでトレーナー役の上司に 「午前中だけじゃダメ?」と聞いてみたら、あっさりOK。
午前の研修を終えて食事に繰り出す他のメンバーを見送ってから、私はそのまま退社して目黒の東京都庭園美術館 「日本のジュエリー 100年」展を見に行ってきた。

現実的な装飾品としてのジュエリーには特に興味がなくて実際にろくなものを持っていないしそのろくでもないものさえも最近は滅多に身につけることがないけど、 美術品としてのジュエリーの造形を見るのは好き。
特にこの庭園美術館で開催されるジュエリー展は前('03年「ヨーロッパ・ ジュエリーの400年」展)にも見たことがあって、 展示されているジュエリーと庭園美術館の優雅なアールデコ様式の建物自体の雰囲気がピッタリ合っていたその時の展覧会が良かったので今回も楽しみにしていたのだ。

で、実際に見た感想はというと…。

前述の「ヨーロッパ・ジュエリーの400年」展の華やかさを想像して行ったせいか、思いがけず地味と言うか渋い内容にちょっと「あれ?」 と肩すかしを食った気分。
幕末から昭和前期と言う時代設定とその後の戦争による宝飾品の散逸の影響か、はたまた日本人と欧米人の美意識の違いなのか、ヨーロッパ・ ジュエリーのように色石をふんだんに使った華やかさはあまりなく、銀や漆、鼈甲、 真珠などを使用したどちらかというと落ち着いたイメージの展示品が多く見られた。

その展示品の中ではやはり大正時代の御木本製ティアラが圧巻。
プラチナで作られた流麗な曲線の造形と、そこに嵌め込まれた一面のダイヤと正面にひときわ輝く大きなダイヤモンド。
しかも豪華でありながら、重厚と言うよりも清楚で可愛らしいイメージもあるところが日本っぽい感じ。
1階から2階へ階段を上がりきったところ広間の真ん中で、警備員さんに厳重に見守られながら80年の時を越えて輝いていた。
「ヨーロッパ・ジュエリー」の時も感じたけど、ティアラって特別な階級の人が使うものだから他の装飾品と並んでも圧倒的な存在感がある。
このティアラもそこにあるだけで辺りを払う風格があった。

でも私が今回の展示品の中で一番気に入ったのは、当時の装身具図案の数々。
ペンではなく面相筆で描かれたと言う精密で多彩なイメージのデザイン画がすごくステキだった。
すごく細かいところまで丁寧に描かれていて長い間見ていても飽きなかった。
もしかしたら私は完成品としての造形よりも、二次元の世界で描かれたこうしたデザイン画のほうが好きなのかも。

それと東京芸術大学の教授による日本の伝統技法を使った装飾品制作過程のビデオがなかなか楽しかった。
装飾品を作るのにいきなりバーナーとかガスマスク(みたいなの)とか出てくるのにはビックリ&笑ってしまった(笑)
それ以外にも水銀などの劇薬を扱うこともあったわけだし、 こうした危険に対する防護器具が完備されていなかった昔の職人さんは命の危険と隣り合わせだったのかも…。
美しさを創り出すのも大変だ。

あいにくの雨&寒さという天気のせいもあってか、館内はあまり人がいなくてゆったりとした雰囲気。
ちょっと寒かったけど静かに展示物を鑑賞することが出来た。
但し、さすがに庭の散策は今日は断念^^;
中から見たら春の花が随分咲いていた様子だけど、何しろ寒すぎて…。
やっぱりここは天気のいい日に来るべきだったな。
次は晴れの日を選んでこよう!

(ちなみに3年前の1月に行ったときはこんな花が咲いてました)


<参考ページ>
■「Fuji-tv ART NET:日本のジュエリー100年-私たちの装身具:1850-1950」
  http://www.fujitv.co.jp/events/art-net/go/158.html
※個別ページへのリンクは禁止らしいので、テキスト表示のみ。


<以下のブログでもこの展覧会の感想を書いていらっしゃいます>
「montblanc/happy*merry*rally」さん

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