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2005/03/12

三省堂書店、ポイント制を導入

本屋さんもポイント制 三省堂、 本格導入で全国波及へ

三省堂書店は10日から、東京の神田本店など4店舗でポイントをためると金券がもらえるサービスを始める。
4月末までに実施店舗を25店舗にまで拡大する予定だ。大手書店によるポイントサービスの本格展開は初めて。
これまでポイントサービスに強く反対してきた書店団体も容認姿勢に転じつつあることから、他の書店にも広がりそうだ。
asahi.com 内 マネー欄より)

最近買い物に行くと会計の時に「ポイントカードお持ちですか?」と確認されることがたびたびある。
電器量販店はもちろん、雑貨屋さん、ドラッグストア、クリーニング屋さん、ケーキ屋さん、CDショップ…などなど。
「ないところのが少ないんじゃないの?」ってくらい。
で、「いえ、持ってません」と答えると「無料ですけどお作りしますか?」と訊かれるので、「もうこのお店には二度と来ないわ」 って場合じゃない限り大抵作って貰ってしまう私…貧乏性なので^^;
おかげで財布の中はポイントカードの束が幅を利かせている状態。
こんなにあるとどのお店のカードがどこにあるか判らない、と言う以前にこのお店のカードはどれだったかを思い出すのが大変。
で、結局見つけられずそのままレジに行くと、会計の時に「ポイントカードお持ちですか?」とまた訊かれるハメになることもしばしば(笑)
ちょっと整理しなくちゃな~。

…と言うくらい生活に浸透している「ポイントカード」なのに、私がスーパーの次に頻繁に行く本屋にはないのは何故かな~といつも思っていた。

同記事によると

書店でのポイントサービスは、他業種の店ほどは広がっていない。定価での販売を定めた再販契約とのかねあいがあるからだ。

とのこと。
そうか、「再販契約」ってのは本自体の価格だけでなく、こうしたサービスの部分も規制していたってことなのか。
確かに購入した商品に対してポイントを発行しそれが換金されるのであれば、結果的には「本の価格自体を下げている」 のと同じってことだから考えてみれば当然だよね。
(本が好きで、本屋にも頻繁に行くのにこうした背景には疎い私なのであった…^^;)

でも、私は業界のヒトではなく単に本好きの一消費者でしかないので、その辺の複雑な事情は考慮しない(業界の方々、ゴメンナサイ) コメントになってしまうわけだけど、その立場から見れば単純に今回の三省堂の対応は「大歓迎」。
出来れば全国に、そして他の書店にも広がって貰いたい動きである。

と言いつつ。
実は私が一番多く本を買う書店は西武池袋店の中になる「リブロ」なわけだけど、ここでは西武のポイントカード「クラブオン」が利用出来るのだ。
デパートではお馴染みの「購入金額によってその何パーセントかがポイントとして加算され、後でキャッシュバック(西武の場合は商品券) される」と言う仕組み。
「クラブオン」の場合このパーセンテージが金額の2~5%(年間の買い上げ金額のランクによって変化)なので、単純に1,000円(税抜き) の本を買った場合のポイントを金額に換算すると20~50円ということになる。
かたや三省堂のポイントは「本一冊に付き一律3ポイント」で、「100ポイントが300円」らしいので、1ポイントは3円と言う計算。
同じ金額の本でも、その差が倍以上と言うのはやっぱり大きいなあ。
しかも高い本を買えば買うほどその差が大きくなるというのは…。
(但し「クラブオン」の場合、税抜き価格1,000円以上でないとポイントが付きませんので、念のため)

私の場合本を買うのは「出会い頭」と「勢い」 だと思っているし元々そんなに高価な本を大量に買う方ではないのでポイントの有無で買うか買わないか迷うと言うことはあまりないんだけど、 それでもちょっと値の張る本(参考書とか)を買うときはまず最初に「リブロ」をチェックしに行くというのも事実。
だとしたら、もっと大量に高価な本を買う人はやっぱりどれだけキャッシュバックがあるか(=安く買えるか)が本屋の重要な選択基準になるのも頷ける。
しかも商品そのものはどこで買っても同じななんだから、どこで買うかを決めるのはそれ以外の要素になってくるわけだ。
これじゃあ、他の一般書店や小規模書店が反対するのも納得できる。
特に町の小さな本屋さんは厳しいよね。

でも、逆に少し損をしてでもいいから独自のサービスを展開して固定客を確保したいと思っている意欲的な本屋さんも多いんじゃないのかな。
それに、消費者がお店を選ぶ基準が、ただ単に「お金(キャッシュバック)」なのかと言うとそうでもないんじゃないかとも思う。
例えば、接客とか、品揃えとか、お店の雰囲気とか、サービス内容とか…そうした「お金に換算できないこと」に価値を置く人も多いのでは。
特に本屋に行くような人はお金が返ってくることよりも「あの本屋にはこんな本が置いてある」 とかってことで喜んでくれそうな人が多い気がするんだけどな~。
そういうサービスがないから、「お金」の方向に行ってしまってるだけの話なのでは。

今回の方針転換を機にそうした独自のサービスを考案し、展開してくれる本屋が増えることを期待したい。

ブックサイト三省堂


ちなみに「再販契約」とは、

■さいはんばいかかくいじ‐けいやく〔サイハンバイカカクヰヂ‐〕【再販売価格維持契約】

製造業者などがその商品を販売する卸売業者や小売業者に対して顧客への販売価格を指定し、これを維持させる契約。
日本では、著作物および公正取引委員会によって指定された商品に限り、認められている。
再販契約。再販制。
「Yahoo辞書」<大辞泉>より)

だそうだけど、いつもこの言葉を聞いて思うのはその内容よりも何で「<再>販」なの?ってこと。
再販だったら普通に考えて「<もう一回>販売する」ってことだから、 普通の新刊書店じゃなくて古本屋に適用される法律みたいな気がするんだけど…?
この名前の<再>の意味を教えて欲しい…。

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コメント

こんばんは、∈^0^∋
ポイント制についてぼくも書いていて、16日アップするようにスケジュールしておいた(; ;)ホロホロ
 でも、予定通りアップしようっと、泣かないもんね。16日まで記事スケジュールくんであるくまさんでした。
 鋭いなー。くまさんでした。ではでは(^.^)/~~~
(;>_<;)ビェェン (;>_<;)ビェェン

投稿: くまさん | 2005/03/12 22:44

■くまさん
こんばんは。コメントありがとうございます(^^)

ポイント制…実際のところ近場に三省堂がないので殆ど利用することもないのですが、やっぱり本好きとしては触れておく話かしら、と思って書いてみました。

くまさんの16日の記事、どんな切り口で書かれているのか楽しみです。
アップ後、もしよかったらTB下さいね。

でも「16日にアップする予定」って…随分先の分までちゃんとエントリーを準備してあるんですね~。
私は行き当たりばったりなので、何もネタがない日は大変です^^;

投稿: tako | 2005/03/13 00:01

こんにちは、今日はいかがお過ごしですか?
朝は花粉症のくしゃみで起きてしまいました。
昨日薬を飲み忘れたので・・・。
 実は今年に入って、親戚に不幸があって、なかなかブログがかけない状況が長く続いていたため、書いておかないとアップできないという不安にかられて、一週間くらいはアップできるように必死になって書いたのがきっかけで、現在も書いてます。でも、一端書けなくなると、真っ白で怖いです。
 昨日は、熊本マリさん、今日は大地真央さんとすきな人を朝から見られたから、幸せです。
 単純なくまさんでした。ではでは(^.^)/~~~
追伸:ポイント制削除しようかなー。

投稿: くまさん | 2005/03/13 18:11

■くまさん
たびたびど~も(^^)花粉症、大丈夫ですか?

>書いておかないとアップできないという不安にかられて

ああ、気持ちは判ります。
でもだからって「書き溜める」と言うのはなかなか難しいことだと思いますよ。
私も書きかけの原稿とか幾つかあるんですけど、書きかけはいつまでも書きかけなんですよね~^^;
その意志の力が素晴らしいと思います。

>追伸:ポイント制削除しようかなー。

えっ、そんな~…せっかく書いたんだから載せましょうよ。
下書きも陽の目を見る日を待ってると思いますよ。ぜひぜひ。

投稿: tako | 2005/03/13 22:28

軟弱な意志の持ち主で、困ります。ぐーたらが好きで、太ってきてます。昔はやせてたのに。
DNAだから、仕方ないかも。
 なぜか花粉症の時期に薬を飲むと太る?やせないんです。
 takoさんのアドバイスいただいて、スケジュール通りアップさせよっと。

投稿: くまさん | 2005/03/14 22:52

■くまさん
こんばんは。

>なぜか花粉症の時期に薬を飲むと太る?

私は花粉症でもないのに太ってます…(T"T)
甘いものが我慢できないんですよね~、ストレスかしら?

>スケジュール通りアップさせよっと。

楽しみにしてま~す(^^)

投稿: tako | 2005/03/14 23:12

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