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2005/03/28

仕事の向こうにいる「人」を意識してますか?

昨日読み終わった『家守綺譚』は図書館の蔵書である。
なので、普通の図書館の蔵書がそうであるように、表面に例の透明なシートが貼ってあった。
でも、この本の場合、そのシートの貼り方が普通じゃないことに偶然気が付いた。

普通のハードカバーの場合、本体に被せたカバー(ジャケット)を覆うようにしてシートが貼ってあり、 それを本体の表紙の内側に折り返した形で一緒に貼り込んである。
つまり、カバーと本体がめくれることがないようになっている、と言うのがよく見る形だと思う。

ところが、私が借りてきた『家守綺譚』は、その折り返しの部分が開いて本の見返しの部分が全面見えるようにシートが貼ってあるのだ。
(カバーと本体は折り返しの内側につや消しのセロテープを使って留めてある)

これは何故かと言うと、この本の見返しに本の内容に合わせた絵が描かれているから、である。
普通のシートの貼り方では、カバーの折り返し部分がこの絵を覆ってしまい3分の2くらいは見えなくなってしまう。
それを避けるために、図書館員の方がわざわざ通常と違う貼り方をしてくれたものと思われる。

これを見て「ああ、きちんとその本を見ながら仕事をしてくれているんだなあ」と嬉しくなってしまった。

この本だって普通の貼り方をしても「物語を読む」と言うことに限って言えば特に問題はないわけである。
でも、この本のシートを貼ってくれた方は、その物語と一緒にこの本の持っている「本としての美しさ」 も利用者である私たちに出来るだけそのままの形で届くように心を配ってくれたわけだ。
それって利用者にとっては本当にありがたいことだと思う。

もしかしたら、これは個人の判断ではなくて、こういう本の場合はこうすることがそのままマニュアル化されているのかも。
でも、だとしたらそのこと自体が図書館と言う場所が、きちんと本を愛してくれている場所であることを証明してくれているってことだ。
それはそれで、更にステキなことだと思う。

仕事をしているとつい効率とか、標準化とかに頭が行ってしまいがち。
もちろん毎日レベルを落とさずに仕事をこなすにはそうしたものが大切なのも判っているけど、 人間がやっているんだったらやっぱりそれだけじゃ悲しいよね。
自分の仕事の向こうには必ず人がいる。
その人が気持ちよくその結果を受け取れるように、ほんの少し余計に気を遣うこと。
例えば「ありがとう」とか「ごめんなさい」とか「よろしくお願いします」とか、そんな何気ない一言でもいい。
そんな気持ちを持つだけでも仕事ってスムーズに動く部分があるんじゃないかな。

図書館から借りた一冊の本からそんなことを思った。

ちなみに。
『家守綺譚』の見返しに書いてある絵は神坂雪佳氏の木版画「白鷺」と 「巴の雪」。
どちらも色味を抑えたシットリとした情緒があって、本のイメージにピッタリ。
つくづく「見ることが出来て良かった」と思えるステキな作品である。

さらにおまけ。
図書館で使うあの透明シートは「ブッカー」と言うらしい。
今回検索してみて初めて知った。
この名前は製造販売している大手の会社名「日本ブッカー」 から由来している、とのこと。
これって、汚れ防止だけでなくUVカットになっていたりもするのね~。
個人販売もしているらしいので自分の大切な本にかけておくといいかも。
でも図書館の本のようにヨレやシワにならないようにキレイに仕上げるには技術が必要なのかな~?
それが問題だ。

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コメント

takoさん、こんにちは∈^0^∋。
年度末もう一息ですね。配慮のある人って、どこか柔らかなオーラがでていますね。
 図書の透明カバーなのですが、ぼくは類似品で「ピッチン」というものを、よく使う辞典類に張って使っています。でも、図書館の人のようにうまくセットできなくて、ため息を出してしまいました。どうしてって、一度張ったら、うまくはがせないから、トライは一度だけ。でも、満足して使っています。
 くまさんでした。ではでは(^.^)/~~~

投稿: くまさん | 2005/03/29 11:25

■くまさん
返事が遅くなってごめんなさい。

ブッカーの貼り方、確かに難しそうですよね。

探してみたら先日紹介した「日本ブッカー」さんのサイトの中に「ブッカーの貼り方」と言うページを発見しました。
http://www.booker.co.jp/howtobooker.htm
図書館の新人さんもこういうのを見て練習するのでしょうか。

投稿: tako | 2005/04/02 12:17

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