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2005/03/10

鯨統一郎/新・世界の七不思議

新・世界の七不思議
鯨 統一郎
鯨統一郎/新・世界の七不思議著者のデビュー作にして最も有名な作品「邪馬台国はどこですか?」の続編。
今夜も繁華街の片隅にある寂れたバーで、人類の謎が解き明かされる。

「アトランティス大陸の不思議」「ストーンヘンジの不思議」「ピラミッドの不思議」「ノアの方舟の不思議」「始皇帝の不思議」 「ナスカの地上絵の不思議」「モアイ像の不思議」の七不思議を収録。


「邪馬台国はどこですか?」が日本の謎だったのに対して今回のテーマは「世界の(新)七不思議」。
でも、舞台がどんなに広がっても独自の論理と、それに全くそぐわない(笑)飄々とした展開は相変わらず。
寂れたバー「スリーバレー」で美味しいお酒と、おつまみを食べながら人類の長年の謎がどんどん解き明かされていく。
しかもそれを解き明かす店の常連・宮田にとって「外国の古代史は知識のエアポケット」であるらしい。
そんな人物にたった一晩で解き明かされてしまう謎って…(笑)

宮田と静香の仲がいいんだか悪いんだか判らないバトルで表現される謎についての知識や、バーテンの松永が饗するカクテルや料理の蘊蓄、 一人オブザーバーの立場に立たされてしまっている歴史学者・ジョゼフの一人ツッコミ…などなど、読みどころはたくさん。
それが軽快なテンポの文章で書いてあるので、ついついスルスルと読めてしまう。
で、なんとな~くいつの間にか謎も解けてしまっている(ような結論になっている)ので、思わず「そうなのか~」 って納得しそうになってしまうところが怖い^^;

まあ、私なんかはその論理の瑕庇を見つけるどころか、その謎そのものの内容もろくに知らないようなトーシローなので、「何かすごく強引」 とか「それじゃあ、根拠が薄すぎるだろう」とか思いながらも「ま、面白ければいいか」って感じでクスクス笑いながら読んでしまうわけだけど。
専門家から見たらこういう説はどうなんでしょうね?

それよりも私は「ストーンヘンジの不思議」に<ブログ>、<トラックバック>と言う言葉が出てきたのに思わず反応してしまった(笑)
この作品の初出は'03年9月らしいので、<ブログ>と言う言葉が一般的になるにはまだかなり早い時期だよね。
それなのにその新しい言葉がさりげなく作中に登場して、しかもそれだけでなく(未だにブログ用語の中でもハードルが高い) <トラックバック>まで入ってる辺りが、著者の旺盛な好奇心や進取の気性を物語っているような気がした。
(文庫化に当たって新たに書き加えたとも考えられるけど…詳細は不明)

いずれにしても軽くサクッと読めるように仕上がってはいるけど、この内容をそうやって仕上げるまでにはどのくらいの労力を使ったのだろう… と考えると非常に贅沢な作品だと思う。

ただし、今回タイトルがちょっと平凡すぎるのが残念。
ここにももうちょっと凝って欲しかったな。

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