夢枕獏/陰陽師 龍笛ノ巻
陰陽師 (竜笛ノ巻)
夢枕 獏お馴染み安倍晴明が活躍する「陰陽師」シリーズ。
「怪蛇」「首」「むしめづる姫」「呼ぶ声の」「飛仙」の5編を収録。
もうこれは「様式美」の世界ですね~(笑)
「例によって例の如く」
風流な庭を眺めながら盃を傾けつつ言葉少なに語り合う晴明と博雅のゆったりした会話を聞いてるだけで幸せな気分になってくる。
博雅が何気なく深~い意味のことを言って、晴明がさりげなくそれを受ける、独特の間合いとか雰囲気とか空気とかが心地いい。
起こっている出来事は陰陽師が出張って行かなくちゃならない「危ない」「怪しい」状況であるわけだけど晴明はもちろん博雅も全然慌てずに
(博雅はちょっと慌ててるのかな?(笑))ゆるゆるしているので、読んでいるこっちも「ま、こんなもんかな~」って感じになれる。
短篇だし、こんな調子なので「読み応え」を求めるわけには行かないけど、分量とか濃さではない何かがこの作品には確かにあって、
それは私にとっては失いたくないものなんだな。
いつまでもこの調子で続いていって欲しいシリーズである。
それにしても露子姫が最後に貰ったものがどうなったのか、彼女がどうしたのかが気になるなあ…。
■夢枕獏氏公式サイト「蓬莱宮」
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■「よろずことのは」さん
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コメント
私も大好きです、このシリーズ。
様式美、とは上手い表現ですね~!!
2人が酒を酌み交わすシーンがいいですよね。
季節の花とシンプルな肴、そして2人の会話が毎回楽しくて♪
投稿: KOROPPY | 2005/04/22 13:43
■KOROPPYさん
こんばんは。コメントありがとうございます♪
>様式美、とは上手い表現ですね~!!
ありがとうございます(^^)
ほぼ決まって2人でお酒を飲んでるシーンから始まって、どちらかが何かの話を持ってきて、結果2人で「ゆこう」「ゆこう」となって…
とパターンを踏んでいるのにマンネリにならずに「型」に見えるところがすごいな~と思ってます。
これはやっぱりキャラクターの勝利でしょうね。
私は特に博雅の天然っぷり(でも、バカでも鈍いわけでもない)がお気に入りです(^^)
この巻で出てきた加茂保憲もいいキャラでしたね。
投稿: tako | 2005/04/22 23:27