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2005/04/18

映画「阿修羅城の瞳」と「A SHU RA-ストーリー・オブ・ザ・ムービー阿修羅城の瞳」

昨日、一昨日とボ~ッとしていたのに、今日になって急に映画が見たくなって定時後ダッシュで会社を出て「ユナイテッド・シネマ・ としまえん」へ行ってきた。
目的は7:00からの「阿修羅城の瞳」だったけど時間的にギリギリだったので、ダメなら7:30からの「真夜中の弥次さん喜多さん」 でもいいや…と思いつつ行ったら、何とか滑り込みで間にあった(でも予告は始まってた^^;)ので無事「阿修羅城~」を鑑賞してきた。

う~ん…なんて言うか、考えていたよりもちょっと「薄い」と言う印象。
まあ、舞台で3時間以上やったのを映像で2時間にしてるわけだから、仕方ないのかも知れないけど。
その分ストーリー的には非常にスッキリまとまっていてわかりやすかったんだけど、そのわかり易さが物足りない感じ。
もっとドロドロした感じの物語が見たかったんだけどなあ。

つばき役の宮沢りえはキレイなんだけど…ちょっと大人っぽすぎるかなぁ。
どうしても表情とか優しい感じになってしまうんだよね。
特に阿修羅王になってからはもっと酷薄な雰囲気が出ていた方が良かったと思うな。
それに阿修羅王のビジュアル(造形)もせっかく映像なんだからもうちょっと何とかして欲しかったよ…。
でも彼女の目はすご~く印象的だった。

染ちゃんは、殆ど舞台のまんま。
後ろで束ねた長い髪が素敵でした♪
ちと顔が白すぎた気もするけど^^;
歌舞伎の化粧を顔の半分だけ落としたところの演出が好きだったなあ。

他に良かったのは、鶴屋南北役の小日向さんと、邪空役の渡部篤郎。
小日向さんはこういう人が良さそうに見えるけど、実は企んでるオヤジの役上手いよね~(笑)
最後までとぼけていていい味出していた。
一方、邪空の渡部氏もかなり徹底的にヤナ奴で良かったなあ。
あのニヤニヤ笑いながら喋るのがムカツクくらいヤ~な感じですごく良かった。(変な感想(笑))
でも、時間がないせいか邪空のバックグラウンドが全くと言っていいほど描かれていないので、ヒジョ~に唐突な人物かも知れないよね… ^^;
鬼御門を裏切るときも全く葛藤ナシだし。
「何故そうするか」をもうちょっとストーリーに入れてあげると、ラストの出門との死闘のシーンももっと深みが出るのではないかと。

エンディングのStingの「My fanny valentain」はこの映画には合わないんじゃないかな~?
しかもバックは静止画像だし…。
もっとアップテンポの曲で殺陣シーンとか動いているところを流した方が合ってたと思う。
Stingの曲自体は良かったから、もっと違うシーンで使って欲しかった。

「阿修羅城の瞳」 公式サイト

※帰ってきてTV点けたら「ビストロスマップ」で出門とつばきがご飯食べていたので驚いた(笑)

A SHU RA―ストーリー・オブ・ザ・ムービー阿修羅城の瞳
出水 秋成
出水秋成/A SHU RA―ストーリー・オブ・ザ・ムービー阿修羅城の瞳んで。
この映画を見る前に先日購入した「A SHU RA」(出水秋成)を読んでいたんだけど、これがなかなか面白かったんだよね~。
これは「映画の脚本を原案にして書き下ろした小説」(ややこしい…^^;)らしいので映画とは微妙に違っているんだけど、 映画には出てこない出門や邪空の生い立ちやお互いの関係なんかが短い中にきちんと描かれていてすごく読みやすくて面白かった。
鬼御門の成り立ちや国成延行と2人の関係、そして国成を殺すまでの邪空の逡巡、 そしてそれを超えた先にある暗闇なんかもこっちの方がきちんと表現できていたように思う。
何よりも、物語全体を「鶴屋南北が自分が見た鬼の物語をいまわの際に弟子に宛てて書き遺した手紙」と見立ててあるところが上手いなあ、 と思った。

舞台に比べるとこれもまたあっさり風味だけど、一つの小説作品としてみるとかなりまとまっているし読みやすくて私は好きだな。
映画では描かれていない登場人物の内面が理解できたりするので、映画を見る予定の人はこっちも読んでみるといいかも。


<以下のblogでも『A SHU RA』の感想を書いていらっしゃいます>
「某茶房拾遺伝」さん

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