「適当」
『ラッシュライフ』に一人の外国人女性が登場する。
彼女は若く美しい留学生で、勉強の一環として駅前の雑踏の中で「あなたの好きな日本語を教えて下さい」と書いたスケッチブックを掲げ、
道行く人に書いてもらっているのだ。
彼女は物語の中で名前も与えられてはいないが、全てのパートの主要な登場人物と会話し彼らの【好きな】
言葉を引き出すと言う象徴的な役割を担っている。
これを読みながら、「自分だったらなんて書くだろう」と考えていた人も多いのでは。
私もその一人。
で、出てきた言葉が「適当」。
「@nifty:辞書」 で調べてみると「適当」と言う言葉には2つの意味がある。
(名・形動)スル[文]ナリ
(1)ある状態・目的・要求などにぴったり合っていること。ふさわしいこと。また、そのさま。相当。
「―な例」「―な結婚相手を世話する」「君主政治なる者は殊に大国に―するの理を/民約論(徳)」
(2)その場を何とかつくろう程度であること。いい加減なこと。また、そのさま。
「―にはぐらかす」「―なことを言う」
一方で「ぴったりあっていること」と言い、もう一方で「いい加減であること」と言う相反する意味を同時に持つ「適当」。
この言葉は「面倒くさがりだけど徹底してズボラにもなりきれないし、だからって完璧主義なんてもっと無理!」と言うどっちつかずな私には(
「好き」と言うのはちょっと違うけど)丁度いい言葉のように思えるのだ。
「いい加減」になりすぎず、「ぴったりあうこと」にこだわりすぎない「適当」なバランスで生きていけたらいいなあ、と思う。
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コメント
こんにちは、またまたお邪魔しております。涼は「いい加減」にしました。いい加減に考えた結果?です。
実はこの考え方で乗り切って行こうかなと思うことがあって、トラックバックをさせていただきました。
お手数をおかけしますが、先のコメントを消していただけると有り難いです(別にあっては困るということではないですので、絶対ということではありません
ややこしいことを書いてすみません m(_ _)m)
投稿: 涼 | 2005/05/09 14:28
■涼さん
コメント&TBありがとうございました。
「いい加減」もいいですね。
何ごとも極端に行き過ぎずに、少し余裕を持って進めたほうがいい結果が出るような気がします。
自分に余裕があれば、周りの人にも優しくなれますしね。
「適当」に「いい加減」に、柔らかい人になりたいです。
※コメントの件、了解しました。
投稿: tako | 2005/05/09 23:41
お手数をおかけしました。まったくいい加減な人間です。周りからはキッチリしていると見られていて、(作られた自分の像?に)少々押しつぶされそうになることがあります。
適当ないい加減さを見つけられるようになりたいものです。
有り難うございました。
投稿: 涼 | 2005/05/09 23:59