アライグマくんの教え
ぼのぼの 1 (1)
いがらし みきお
昔マンガの「ぼのぼの」が大好きで、コミックスが出るたびに買って読んでいた時期があった。
【ぼのぼの】をはじめ、お父さん、お母さん、シマリスくん、しまっちゃうおじさん、スナドリネコさん…
などなどかなり個性的なキャラクターが満載で、彼らが繰り広げる“ほのぼの”してるようで妙にシュールな世界観がすごく気に入っていた。
アライグマくんもそのマンガの登場人物(?)の一人。
何かというと【ぼのぼの】やシマリスくんを「ドゲ~ン!」と蹴ったりぶったりしている短気な乱暴者だけど、
いっつも悩んでばかりいて前へ進めないぼのぼのの手を引いて知らない世界へ連れて行ってくれる前向きな友人である。
そんなアライグマくんのセリフでとても印象に残っているものがある。
『困ったと思うのは、困ったことが起きてからにしろ。なんで起きる前から困ってるんだ』
と言うニュアンスのもの。
(現物を見て書いているわけではないので、あやふやですが…^^;)
これは、これから起きるかも知れない「困ったこと」を想像して、まだ何も起こっていないのに「困ったなあ」と考え込んでいる心配性の
【ぼのぼの】に向かって言ったセリフである。
私も時々こういう状態になってしまう時があるのでこれを読んですごく「ハッ」とさせられた。
そうだよね、困ってない時から考え込んでしまうから、頭も身体も自由に動かなくなってしまうんだよね。
もちろん、何も考えなくていいわけじゃないけど、何が(何を)困るかは実際に問題が出てこないと判らないんだから、それが起こる前から
「何か困ることがあるかも知れない」って困っている(心配している)のは時間とエネルギーの無駄だと思う。
その分、実際に困るときのために貯めておいたほうがうんと現実的だ。
以来、先のことをちょっと深刻に考えてしまって思考も行動もフリーズしそうになったときは、 このアライグマくんの言葉を無意識に思い出している自分がいる。
実は今もそんな状況(笑)
来週からの業務を考えると(実際はあまりにも変化が大きすぎて想像も出来ないと言う感じなのだけれど^^;)ちょっと溜め息(+冷や汗)
が出ちゃう時もあるけど、まあトラブルなしで終わることはまずないだろうから、
何があっても仕方ないかって感じで臨むしかないなと思っている。
だって本当に実際の運用でどんな不具合が出るかは動かしてからしか判らないわけだからね。
100%完璧な事前準備なんてあり得ないから、何かが起こるのは当然。
重要なのは、何かが起こったときにどのくらい冷静にそれに対応できるか…ってことだ。
そのときにちゃんと頭と身体が動いてくれますように。
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コメント
takoさん、こんにちは∈^0^∋
「ぼのぼの」は大好きです。
漫画って、子供が見ても面白いですけれど、大人になってみると、驚くほど、心に響く言葉が多いですよね。
くまさんでした。ではでは(^.^)/~~~
投稿: くまさん | 2005/05/08 11:30
■くまさん
こんにちは。
>大人になってみると、驚くほど、心に響く言葉が多いですよね。
そうですね。
昔読んだ漫画のセリフが何気ないときにフッと思い浮かぶこと、結構あります。
また読み返してみるのもいいかも知れませんね。
投稿: tako | 2005/05/08 17:56
いまわたしも、いろいろ困った気分だったのですが
takoさんのこの文を読ませてもらって
本当に困ったことになったときに考えるために、
無駄なエネルギーを使わないようにしよう、と思いました。
きっと、いま自分にできることをちゃんとしておけば
迷いも少なくなるんだろうなと感じます。
できることを先延ばしにして頭だけで考えるから
「困った」の前払いになっちゃうのでしょうね。
ともかく、いいタイミングでいい文を読ませていただけて感謝です。
ありがとうございました。
投稿: serene | 2005/05/09 19:02
■sereneさん
こんばんは。
実は、私は最近長い時間一つのことを考えることが苦手になってるんですよね^^;
なので、あの言葉は「考えすぎてガチガチになってる自分へのリラックスの薬」であると同時に、「(考えなくちゃならないのに)何も考えずダラダラしている自分への言い訳」だったりもします(笑)
でも、こうやって書くことでsereneさんの何かを少しでも軽くすることが出来たとしたらそれだけで「何より」な気分です♪
「ぼのぼの」はちょっとシュールですが、絵がすごく可愛いし哲学的な部分もあって面白い作品です。
もし未読だったら作品も一度読んでみて下さい。
投稿: tako | 2005/05/10 00:11