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2005/05/14

小田部雄次/ミカドと女官-菊のカーテンの向こう側

ミカドと女官―菊のカーテンの向う側
小田部 雄次
小田部雄次/ミカドと女官-菊のカーテンの向こう側

内容(「MARC」データベースより)
皇室の長い伝統の中でつちかわれてきた最大の不思議、それが女官制度である。菊のカーテンの向こう側にある秘密のベールの奥を、 皇室研究の第一人者が書き下ろした異色のお局入門書。( 01年6月発行のハードカバーの紹介ページより引用)


タイトルからして、もっとスキャンダル的な要素の濃いドロドロした内容なのかしら?と想像していたのだけれど(笑)、 実際は公的なデータや書籍からの引用、当事者(公的責任者)の証言を多用して天皇の傍近く仕える職業としての「女官」 の制度やシステムの移り変わりを解説した非常に真面目な内容。

でも、だからといって読みにくくはなかった。
人名がかなり多く出てくるし、更には「○○は××の娘で、××は△△の配偶者の兄である」 みたいな血縁関係の記述も多いものだから人名を覚えるのが苦手な私にはどんどん「誰が誰やら?」 な状態になっていってしまった以外は思ったよりもスルスルと読むことが出来た。

明治から現在の皇太子付きの女官まで5代に渡る女官制度について書いてあるが、 そのうちでも個性的な女官個人のエピソードもいくつか入っている。
その中で一番ページを割いていてかつその分量に見合った面白さを提供している明治天皇の女官であった「下田歌子」 についての記述が非常に面白かった。

下田歌子は7年間宮中に仕えた後退官し、結婚。
女子学校を設立するなど女子教育の第一人者となってからも、美子(はるこ) 皇后に寵愛され内親王の教育を任されるなど宮中に深く関わった人物とのこと。
その下田歌子を題材に当時発行されていた『平民新聞』に41回に渡って連載されたと言うスキャンダル暴露記事、『妖婦下田歌子』 の内容が41回分きちんと掲載されている(もちろん、一回につき1~2行の要約だが)のが圧巻。
普段あまりこういうスキャンダル的な内容の話に興味がない私でも思わず本文を読んでみたくなるくらいだった(笑)

他にも初めて民間人として東宮妃(当時)に選ばれた美智子妃と良子皇后(当時)の間の軋轢など、宮中で起こっていた様々なエピソード (そんなに詳細なものではないが)も興味深かった。

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