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2005/07/10

森福都/十八面の骰子(さいころ)

十八面の骰子
森福 都
森福都/十八面の骰子(さいころ)中国・宋の時代。
25歳なのに小柄で童顔なため15歳くらいにしか見られないが実は皇帝の名代として地方役人の不正を暴く「巡按御史(じゅんあんぎょし)」 であり各地で謎解き、名裁きを披露する趙希舜(ちょうきしゅん)、 命の恩人である希舜の祖父の遺言を守るため希舜に付き従う書生風の容貌と美声の持ち主 傅伯淵(ふはくえん)、 強面で粗暴な外見や腕っぷしとは裏腹に頭の良さや細やかな気遣いも披露して希舜を驚かせる警護役の賈由育(かゆいく)。
身分を隠して全国を行脚する主従3人の活躍を描いた短篇連作ミステリー。
表題作を始め『松籟青の鉢』『石火園の奇貨』『黒竹筒の割符』『白磚塔の幻影』の5編を収録。


人の出入りが多いし舞台が中国ということも手伝ってか少々話が判りにくい部分はあったけど、なかなか面白かった。
この物語の一番の魅力は物語自体よりも、それを引っ張る3人組のキャラクター。
それぞれが個性的で会話もテンポがいいのでどんどん読み進むことが出来た。

仲がいいのか悪いのかよく判らない3人の不思議な関係とそこから生まれる軽快な会話が楽しい。
そしてその微妙なバランスを保ちつつ、それぞれの役割を分担しつつ謎に迫り複雑に絡んだ状況を纏め上げていく過程が面白かった。
(ワタシ的には「書生風でひょろりとしていてそんなに美男ではないけれど、講談師も裸足で逃げ出すほど声がいい」 という伯淵の設定がツボでした(^^))

今回の物語の中で少し触れられた希舜や伯淵の過去、そして由育の隠されたエピソードなども読んでみたいところ。
解説(細谷正充氏)によると今年('05年)春から第二部の掲載が始まったらしいので早くまとまるのを期待したい。

表紙のイラストはちょっと内容のイメージとは違うかな…。


<関連サイト>
「森福都のホームページ」

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