諸田玲子/お鳥見女房
お鳥見女房
諸田 玲子
内容(「MARC」データベースより)
幕府隠密お鳥見役の留守をあずかる珠世のもとに、
子沢山の浪人者が身を寄せることになった。
苦難を機知と情愛でしのぐハートウォーミング連作時代小説。
鬼子母神近くの役宅に住むお鳥見役・矢島家での出来事を中心にした、解説通り「ハートウォーミング」な短篇集。
でも表紙の感じからするともっと「ほのぼの」しているのを想像していたら、仇討ち騒動があったり、
秘密の任務のための旅に出た当主が行方不明になったり…とけっこうシリアスな展開もあったりするのがちょっと意外だった。
でも、それよりも何よりも私は突然珠世さんちに転がり込んでくる浪人・源太夫にイライラしっぱなし。
こういうヒト、苦手なんです。
いくら事情があるとはいえ、殆ど面識がない家にいきなりやってきて平気な顔で居候をする神経がよく判らない。
しかも自分一人ならともかく、子供5人も連れて!
更にこの子供たちが武士の子供とは思えないくらい行儀が悪いときたら…。
私だったら一日だって我慢できないね(笑)
そんな私に比べて珠世さんの肝っ玉の太いこと!
何があってもふくよかな笑顔で受け入れて、周りを穏やかに包んでいく包容力がステキです。
だからこそ源太夫一家も何ヶ月も気分良く居候しちゃうし、「大鷹狩」ではああいう決断をすることになるんだろうね。
ところで「お鳥見役」の人たちはいくらお役目とは言え、それまで何の訓練もしていない状態であんなに急に「じゃあ行ってこい」
って言われちゃって大丈夫なの?
何をどう探るかのノウハウもなかったら却ってやぶ蛇状態になってしまうんじゃないのかなあ…。
<関連サイト>
■「諸田玲子 オフィシャルウェブサイト」
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