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2005/08/20

織田正吉/百人一首の謎

百人一首の謎
織田 正吉
織田正吉/百人一首の謎

なぜ、百人「一首」とよぶのだろうか。
「紅葉」「白菊」「舟」「濡れる袖」…。
繰り返されるシンボリック・ワードに密かに隠されたメッセージとは何か。
定家の組み立てた暗号を解き「百人一首」撰歌の謎に迫る。
(本書解説文より)

「百人一首」は単に秀歌を選んでまとめたものではなく、撰歌した定家による隠されたメッセージが込められた暗号文である、 という内容の本。

著者がこの百人一首の研究に取り組んだ切っ掛けは「百人一首には似た語句を持つ歌が多いのは何故か」という疑問を持ったからとのこと。
その疑問を元に、 百人一首の歌の中に詠み込んである事実を取り出して結んでいった結果がこの本を始めとする著者百人一首研究成果に結びついたらしい。
その検証は詳しくて判りやすいし、論旨、結論自体は「なるほどね~」と思える内容なんだけど…それ以外の余計な部分が多すぎる。

本題に入る前に「何故自分がこの研究に取り組んだのか」を説明する文章が延々と続くので、「これって謎解きがメインじゃなくて 『考え方』 の話なの?」って思ってしまったくらい。
特に『どんなに異様なことでも慣れてしまうと異様とは感じなくなる』というところから始まる「例えばこんなこと」の例が途中で「もういいよ」 って思うくらいいくつもいくつも書かれているのには正直ウンザリ。
説明してくれるのはいいけど、それが本題じゃないんだからせいぜい1つ、2つで充分なのでは。

それから、(自分は気が付いたのに)「何故今まで誰も気が付かなかったのか」のようなことが何度も書いてあるのも、 読んでいてあまりいい気持ちはしなかったなあ。
さらに最後にはこの著者の研究成果をそっくり真似た某大学教授の論について徹底的に反論している文章もあまり冷静に書いているとは思えない感じだし… 。
まあ、それはそれで面白かったんだけど(笑)この本の内容だったら合わせて載せることはしないで、 反論は反論だけで作品とした方が良かったんじゃないのかな。

肝心の暗号・謎解きよりも、それ以外のことが主張しすぎていて焦点がぼけてしまっているように感じた。

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コメント

こんばんは、お盆休みは楽しく過ごしてこられましたか。

∥何故今まで誰も気が付かなかったのか」

うーん、これって結構話題になってきたことじゃないのかしら?
勿論この方の論がこれまでのと違うところはあるでしょうが、いろんな視点からの研究はなされて来たと思います。

でも、こうした蘊蓄って 論じている人ほど熱くなれないのは何故でしょうね?

外していたら、ゴメンナサイ。

投稿: | 2005/08/21 00:03

■涼さん
まだまだ暑い日が続きますね。

お盆休みは相変わらず実家でダラダラしていただけなのですが、(栃木の山の中なので)東京よりは随分涼しく過ごせたのが一番でした。

さて上記の本の話なのですが、この本初版が'89年なんですよね。
今から16年前ですか。
当時はこういった考え方が新しかったのかも知れません。
(この辺りの情報を本文中に書いた方が良かったですね。失礼しました。)
なので自慢に思ってしまう気持ちも判らなくはないのですが、それでもやっぱり「いいかどうかを判断するのは読者側じゃないのかな~?」ということを非常に強く感じたのでした。

いくら優れていることでも自分から「いいでしょ、いいでしょ」と言われると、なんとなく気持ちが引いてしまう部分ってありますよね(笑)

投稿: tako | 2005/08/21 13:00

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