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2005/09/24

高橋克彦/空中鬼

空中鬼
高橋 克彦
高橋克彦/空中鬼

内容(「BOOK」データベースより)
光孝帝が崩御された直後の仁和三年(八八七)九月。内薬司・ 橘広見の無惨に飛び散った死体が発見された。その生首を検分した陰陽寮の頭・ 弓削是雄は愕然とした。それは昨夜、 邸に侵入した魔物が是雄に見せた、五つの生首の一つだったからである。彼らはみな、 殺される運命にあるのか?魔物と人の間にあって、 自在に空を飛ぶ鬼の正体は?これぞ歴史伝奇の白眉。

面白かった♪

この陰陽師・弓削是雄を主役にした「鬼」シリーズは以前から読みたかったもののどこが最初か判らずしばらく保留にしてあったんだけど、 先日図書館に行ったらこれがあったので「ま、いっか」と思って取りあえず読み始めてみた。
どうやら長編3作目らしい。
既に登場人物は大体出揃っているようで各人の詳しい背景などは書かれていないけど、その人物の立場・ 性格などはそれぞれの関係や会話の内容などからそれと察することが出来るように書かれているので初めて読む私も特にストレスを感じることなくスムーズに読めた。
しかもそれが作品の主なテーマに邪魔にならずに、さりげなく散りばめられているのが巧い。

陰陽師の物語というと、安倍晴明を主役にした夢枕獏氏の『陰陽師』シリーズが有名。
あのシリーズが晴明と博雅の2人を中心として静かなトーンで進んでいくのに比べて、この『鬼』シリーズは是雄を中心として紀温史、甲子丸、 淡麻呂、芙蓉そして髑髏鬼など個性的な登場人物がそれぞれの役割をこなしながら賑やかに進んでいく、という印象。
主役級の登場人物をたくさん配置してその人物たちを動かすことで物語を進めていくのが巧い高橋氏の作品らしい。
またその登場人物たちの個性的なこと!
特に髑髏鬼の存在は出色。
その存在もだけど(だってホントに髑髏なんだよ!(笑))、性格付けが楽しくて和むな~♪
是雄の性格も夢枕・晴明がちょっと超人的なのに対して、非常に人間的でどっしりしている感じ。
どっちがいい、悪いということではなく、どちらも個性的で面白い。

他の作品も楽しみ♪

ただ今回残念だったのは、その内容と、タイトル・カバーデザインがあまり合ってないように思えたこと。
物語に出てくる空飛ぶ鬼を単に「空中鬼」と表現するのって(いくら「鬼」とタイトルに付けるのがパターンだとしても)ちょっとあんまりかと… 。
それにあのカバーデザインでは全く内容を想像出来ないし。
今回は判っていたから読んだけど、内容を知らなかったらカバーだけ見て戻していたかも。
だって単なるホラーみたいなんだもん。(怖い話は苦手なんだよ~)
せっかく内容がしっとりとした味わい深い物語に仕上がっているんだから、タイトルやカバーもそれにあわせたものだったらもっと良かったのにな。

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コメント

私も高橋克彦さんのファンの一人です。
お節介ですが鬼シリーズは次の通りです。
1,鬼 2,白妖鬼 3,長人鬼 4,紅蓮鬼 5,空中鬼

私は、氏のバンドネオンのジャガーがとても好きで、いつか映画化されることを期待しております。

投稿: | 2008/09/26 08:39

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