高田崇史/QED ベイカー街の問題
QED ベイカー街の問題
高田 崇史
内容(「MARC」データベースより)
次々と惨殺されるシャーロキアン。「ホームズ譚」の解釈を巡る諍いが動機なのか? ダイイング・メッセージを読み解き犯人像に迫る、 桑原崇の推理とは…。「QED」第3弾。
今まで読んだ中では一番「<普通の>ミステリー」風味でした。
タタルの蘊蓄も特にそれだけが飛び抜けているということはなくて、純粋に(?)事件解決、
犯人の特定のための検証の一環として作用していて非常にうまくまとまっている印象。
思わず「え?タタルさん、もう喋らなくていいの?」と聞いてしまいそうになります(笑)
と言っても今回の情報量が決して「少ない」わけではないんですよね。
今までがあまりにも大量の情報を読まされてきたので、それに比べたら…ということで。
(何たって謎解きに100ページ近く使っているんですから)
なのに、こんなに普通に(笑)まとまっていると却って「物足りない」と思っているということは、
まんまと著者の術中に嵌っているということなのかな(笑)
今回は相手が「シャーロキアン」たちだったから、 いつもだったらタタルが担当することまで代わりに喋ってくれたという部分はあるのかも。
作中のタタルのセリフ、
「世界中で、シャーロキアンほど心の広いミステリーファンはいない」
には笑ってしまいました(笑)
だったら他のミステリーファンはどうなんだ、と。
ところで、物語の内容とは全く関係がないのですが、タタルって自分のことを「オレ」って呼ぶんですよね。
それが私にはなんとなく違和感があって…。
多分著者の高田氏のイメージではタタルは「オレ」と自分を呼ぶタイプの人間なんだろうと思うのですが、私は「僕」のほうが合ってるかなあ、
と。
少なくとも(奈々や小松崎と話すときはともかく)目上の人と敬語で話すときの自称(一人称)に「オレ」を使うのは違うんじゃないのかな~、
といつも読んでいて感じるのでした。
ま、余計なお世話ですが^^;
<関連サイト>
■「club TAKATAKAT」(高田氏公認ファンサイト)
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