富樫倫太郎/妖説 源氏物語〈弐〉
妖説 源氏物語 弐
富樫 倫太郎
出版社 / 著者からの内容紹介
光源氏の子・薫中将は自らの出生を悩む日々を送っていった。そんなある日、匂宮からある相談を持ちかけられる。 それは知人が貰った妖しい 「玉手箱」についてだった…!! シリーズ第二弾。
すごく読みやすくて面白かった。
第1巻を読んだときはイメージしていた内容と違ったのでちょっと肩すかし食ったような「あれ?」って感じの読後感だったんだけど、 "これはこういう作品なんだ"と判って読んだ今回は作品全体の雰囲気をそのまま楽しむことが出来た。
源氏物語(宇治十帖)の筋に沿いつつ、過去の話も織り込んで、
更に原作とは全く違う人物が出てきて新しい物語が展開されているというなんだか不思議な世界。
でも、そのいろんな世界がバラバラに存在しているのではなく、ちゃんと一つにまとまっていてしかもおおもとの「源氏物語」(の人間関係)
も判るようになっている構成がスゴイなあ、と思う。
今回の主役は博打ばっかりやって借金しまくっている不良皇族の匂宮くん。
ま、彼も彼なりの悩みがいろいろあるみたいだけどね…もうちょっと節制したほうがいいのでは。
そんな生活してるから猿田大納言みたいなヤツにまとわりつかれちゃうのよ(笑)
とは言え、確かに成り上がりでケチな猿田くんはあまり好ましい登場人物ではないけれど、「たまたま金持ちに生まれただけで、
何の苦労もしないでふらふら遊び歩いている」匂宮が嫌いだって気持ちは判る気がする。
でも、残念ながら匂宮くんは主役だからね、猿田くんには勝ち目はないということで。
第3巻は薫が宇治の姫君たちに会って恋に悩む話が中心になるのかな。
あのウダウダ状態をどんなふうに表現してあるのか。
更には裏表紙のあらすじによると、「白鴎の力を借りて柏木と対面する」というスゴイ展開も待っているらしい。
楽しみ~♪
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