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2005/12/18

情報を受信、発信するときの注意についての覚え書き

会社で事故やクレームの報告書を書くときに注意しなければならないのは「実際に起こった事実や発言」と「自分の意見・感じたこと」 を混同しないこと。
でも、事故やクレームの当事者になっているときってどうしても気持ちが高ぶっていたりして冷静じゃないことが多いから、 ついつい自分視点で自分が感じた「印象」も含めて書いてしまうことがある。

それは報告者にしたら真実かもしれないけれど、 その報告を受け取る側にとっては事実以外の情報をもインプットされてしまうことになって客観的な判断の妨げになる。
予断が入るってことかな。
まあ、会社の場合はそんな報告書を提出したところで上から突っ返されるだけだから、「げ。書き直しかよ」 くらいの影響で済むからまだマシだけど。
(と言っても、これが上手く書けないと書類ばっかり溜まってしまうので、サッサと手際よく書けるセンスと判断力は必須。でも、 そういうことができるヤツはもともとクレーム自体が少なかったりもする)

最近、テレビのワイドショーを殆ど見ない。
ワイドショー特有の変なBGMとか、余計な装飾がいっぱいついたレポートとか、妙に怪しげな声のナレーターとか… とにかく見ている人間の印象を自分(送り手)の意図している方向に持っていこうとしているのが露骨に見えてしまって、見ていると疲れるのだ。
(心霊番組と事件のナレーションが同じってこともよくあるでしょう?)
最近ではワイドショーではない普通のニュース番組でも、 そうした恣意的な誘導が行われているような気配が少しずつ強くなっているようで気になることも多い。

※でも考え方によっては「判りやすい」のは逆に 「安全」なのかもね。
※危ないな、と思ったら見なきゃいいだけだから。
※一番危険なのは一見そうとは判らないようにミスリーディングされてることだと思う。
※具体的な例が思いつかないけど。

ここ2~3日、ネット(ブログ?)上で話題になっていた某大手料理コミュニティについて書かれているエントリーを興味深く読んだ。
(もう既に下火かな。ネットの話題の流れは速い!)
私はこのコミュニティを利用したことはおろか中を見たことさえもないし、この問題について実際に何が起こっていたかよく判らない、 少なくとも「これはこうだ」と判断したり「私はこう思う」と言えるだけの材料を持っていない、つまり単なる野次馬である。
なのでこの件そのものについての意見はここでは保留にしておく。

ただ、最初にあの告発ブログを読んだときの印象が「こんなサイトがあるんだ~ (驚)こわ~^^;」であったことは事実。
確かに衝撃的な内容ではありますよ、あれは。
ちょっと注目しちゃうよね。

でもね~…あまりにも衝撃的すぎると、「揺り戻し」ってあるでしょ。
ホントに、ホントなの?これって…って感じ。
あまりにも情緒的過ぎて「小説」でも読んだみたいな感覚。
全くの「嘘」だとは思わないけど、 やっぱりそういう対応されちゃった人って被害者意識とか認められなかった感とか私がなんとかしてやろう感とか、そういう気持ちが溢れていて、 それを自分でも気付かないうちに表現に加えてしまっていたりするから、そこを割り引いて考えなくちゃダメだよね~、と思ってしまう。

幸いにしてネットでは同じ素材についてのいろんな意見を見ることが出来る。
特にブログが一般的になってからは、レスポンスが早いのでとても助かる。
今回もキーワードで検索して出てくるブログを片っ端から読んでいった。
そのなかで面白かったのはこことかこことか。
当事者ではない、ということも大きな要因だとは思うけれど、冷静な視線で書いてあるので読んでいて安心する。
(でも私には「運営側は『間違っていない』」とはまだ思えないけど)

もちろん何かに対して「イヤなことはイヤ!」って書く(感じる)こと自体は構わないと思う。
「許せな~い!」とか「絶対間違ってる!」とか「なんだ、コレ!」とかね(笑)

でもそれはあくまでそこから受け取った「自分の」気持ちであって、同じことから万人が同じ感じ方をするわけではない、 ということも判っていなければならない。
ましてその文章の目的が自分の感情の吐露でなく、あくまで事実関係を他人に伝えることであるならば、 自分が感じたことまでを相手に押しつけるような表現は極力排除しなければならないことであると思う。
(または、それぞれ分けて記述するか)
あくまでも冷静に記述して「こういうことなんだけど、どう思いますか?」と相手の判断を待たなければいけないと思う。

でも。
読後の絶対的な爆発力、インパクトでは冷静な文章は感情的な(部分もある)文章に敵わないというのも事実なんだよねえ。
それがすごく印象的だった。

インパクトがなければ読んで(聞いて)もらえないし、公正性がなければ信じてもらえない…。
事実を伝えることって難しいんだなあ。

また受け取る側にしても、最初の印象だけで延髄反射的に反応してしまうのも危険だと思う。
本当に当事者でない限りその事象についての自分の立場を明確にしなくちゃならない義務はないわけだから、 少し落ち着いて周りの様子を見てから言いたいことがあったら言う、くらいでもいいと思う。
(会話の中でだったらその時限りで流れてしまうだけの話も、文章にしてしまうとあとあとまで残ったりするからね)

でも、同時に何か発言するにはタイミングも重要。
どんなに関連資料をあたって情報を仕入れて、分析して間違いない意見を言おうとも、それが求められていないタイミングだったら意味はない。

入手した情報をどう処理し、何を捨て何を残すか、そこから何を読みとり、どう考えるか、そしてそれをいつ、どうやって表現するか (またはしないのか)。
表現することが簡単になったからこそ、それを見極める判断力って重要だと思う。

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コメント

takoさん、こんばんは。

COOKPAD問題、初めて知りました。この手の告発サイトは、いかに証拠(実際の日記や掲示板のログ、スクリーンショット)を集めるかが勝負だと思いますが、リンク先のサイトさんは残念ながらそれが全くないので説得力に欠ける気がしますね。これではネットウォッチャーを味方につけることは出来そうにないかなあ、という印象です。

それはともかく、「一見和気あいあいとした料理コミュニティにこんな暗闇が!」なんて、話題としては確かに興味を引かれます。普通なら自分が絶対に関わらないような場所だけに(^^;)

投稿: たけ14 | 2005/12/18 18:20

■たけさん
こんにちは。コメントありがとうございます。

>いかに証拠(実際の日記や掲示板のログ、スクリーンショット)を集めるかが勝負
>残念ながらそれが全くないので説得力に欠ける

確かにそうですね。
文章がいくら情緒的でも、「こんなことがあったんですよ!」という証拠があれば説得力が出てきますよね。
実際それをやろうとしているブログがあるのですが、チラッとみた限りではあまり成功していないような…。

そうした背景もあってかWeb上では既に「落ち着いてしまった感」が漂っていますが、この後新たな展開はあるのでしょうか。
気になります。

※これを見て「ココログは平和かも~」と思いました^^;

投稿: tako | 2005/12/18 22:03

わたしも初めて知りました。
レシピを検索すると、よく引っかかるサイトだったので参考程度には見ていましたが、やはり人が集まるところには色々と問題も起こるのですね。

ネットは便利だけれど、どうしてもひとりでPCに向かっている環境が『閉じた世界』のように感じてしまって、自己中心的に書き込んでしまったりするんですよね。
以前にあった「ブログマダム」にしてもそうですが
「世界に向けて発信している」という意識は微塵もなくて、自分が自分のために書いて、自分に好意的な人だけが見てくれている。と錯覚してしまいがちです。

その料理コミュニティで騒動を起こすきっかけになった人も、そうなんだろうなあと思います。

告発サイトの人は、何が目的でそういうサイトを立ち上げたのかわかりませんが、takoさんの言われるとおり「情緒的」な文章で、わたしは途中で挫折してしまいました(^^;
たぶん、当事者や関係者、騒動の渦中にいた人には興味の持てる読み物かもしれませんが、全く関係ない者にとっては「ちょっと酔ってる文章」に感じました。

投稿: 木蓮 | 2005/12/19 08:10

■木蓮さん
こんにちは。コメントありがとうございます。

上のコメントでたけさんも仰っているように、客観的な証拠が少ないため外部の人間から見ると中で実際にどんなやり取りがあったのか見えてこない部分が多くて判断が難しい問題ですよね。

でも無責任な立場の私からすると「どっちもどっちかな~」って感じはしてしまうのですが。
それまでがあまりにも近づきすぎていて、お互いに「こうだろう」という(自分に都合のいい)思い込みで成立していたのかなあ、などと。
それが今回ボタンを掛け違ってしまったことで一気にひずみが噴出してしまったのかもしれませんね。

まあ、これも勝手な想像ですが。

投稿: tako | 2005/12/19 23:19

数日前にこちらの記事経由で、例の件を知りました。
あまり詳しく知らないんですけど、
パソコン通信全盛期の典型的な荒れ方に似ています。
あっ、ユーザ間のトラブルの方ね。
パクリ問題の方は絶句。今年流行った「インスパイヤ」ですか(苦笑)。
問題そのものについては、私も言及は控えます。

それよりも、takoさんが書かれた例の件以外の部分。
これは深いです。一意見として、覚えておかなきゃ。

投稿: ads(あず) | 2005/12/20 01:56

■あずさん
コメントありがとうございます。

ブログって更新記事が出るのが早いし、検索にもかなり早いタイミングで引っ掛かって来るので嬉しい反面ちょっと怖い部分もあります。
私は基本的に小心者しかも「えーかっこしぃ」なので(笑)、記事を書くことに対してけっこう慎重で、出来るだけ自分の感じ方だけで押し通せるような話題を選びがちです。
ホントは時事的な話題も書こうかな、と思うこともあるのですが、いかんせん勉強不足なので変なこと書いて突っ込まれたらヤダなあ…というのが先に立ってしまうのです。

このエントリーもタイトルを含め、ちょっと逃げ腰ですよね~^^;
ホントはもうちょっとストレートにビシッと書ければいいのですが。

精神力も判断力もそして文章力も日々精進ですね。
(何者だ、お前は(笑))

投稿: tako | 2005/12/21 00:20

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