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2006/03/07

浅田次郎/草原からの使者 沙高楼綺譚

沙高楼綺譚 草原からの使者
浅田 次郎
4198619778

出版社 / 著者からの内容紹介
青山の秘密倶楽部に集う各界の名士たちが、自らにまつわる数奇なドラマを語りだし、人生の機微と運命の不可思議を綴る連作短篇集。

『沙高楼綺譚』の第2弾。
今回も刀剣鑑定の宗家である昔なじみの小日向氏に誘われた主人公がいそいそとその怪しい集まりが開催される青山の高層ビルに出掛けることから始まる。
そこで繰り広げられる4つの物語。
「宰相の器」、「終身名誉会員」、「草原からの使者」、「星条旗よ永遠なれ」の4編を収録。

う~ん、1冊目を読んだときのようなどこに連れて行かれるのか判らないワクワクした感じはちょっと薄れているかなぁ。
(読者とはなんと傲慢なのでしょう(笑))
最初の作品は読んでいるこっちも同じ場所にいて本当にその場で物語を聞いているような気にさせられたけど、今回は「お話しのためのお話し」 って感じがちょっと出てしまっていたような気がした。
いや、もちろん面白いのは確かなんだけどね。

私が好きだったのは1話目の「宰相の器」。
最後がどうなるのかはかなり早い段階で読者にも判ってしまうのに、それを含んだままで最後まで興味を失わせずに読ませる構成はさすが。
登場人物がみんな怪しげで、その最後に行き着くためにどんな役割を果たしているのか読めば読むほど判らなくなるあたりが面白かった。
私は読みながら途中まで「こんな感じかな?」と予想していたんだけど、読者(しかも単純な) がそう予想するなんてことは浅田氏ならもちろん織り込み済みで、 それを肯定するでも否定するでもなく全てを受け止めたままラストに持っていく余裕の語り口が見事だった。

他のも面白かったけど…最後の「星条旗よ永遠なれ」は私は今ひとつだったかな。
著者がその物語に込めた本当の意味を、多分私は判っていない、と思う。


『沙高楼綺譚』の感想は こちら

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