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2006年6月の13件の記事

2006/06/29

資生堂 TSUBAKI

今年3月に資生堂から「鳴り物入りで」発売されたシャンプー。

今が旬の若手女優6人を起用した上にCMソングはSMAP、と大々的に宣伝してるし、最近「椿油」 自体がけっこう話題になっていたので「どんな感じかな~」と使ってみたんだけど…う~ん…イマイチ…。

「全然ダメ」ってわけではないんだけど期待していたほどの効果もなくて、「また買おう」とそそられるものはなかった。
これは多分、商品自体がどうこう、というよりも「どんな髪質になりたいか」という自分の希望と、 そのシャンプーの特質を読み違えてしまった結果なんだろうと思う。
「艶」とか「ハリ」「コシ」を出すことに重点を置いている商品のようなので、「髪がすごく柔らかいからしっかりした髪質になりたい」 という人には向いているのかも。

私の場合、もともと髪が真っ直ぐで重いタイプなので、 シャンプーやトリートメントでそれを更に強化するとすごく扱いにくい髪になってしまう。
何よりも困ったのは、夜洗ってある程度乾かして寝ても、次の日の朝の寝癖がかなり強く出てしまって朝のブローに時間が掛かったこと。
朝からブローに時間を取られている余裕はないんだよ~(T_T)

で、結局使ったのは1本だけで、また以前使っていた 「水分ヘアパック」に戻してしまった。
このシャンプーはもう何年も使い続けていて、ときどき飽きるので他のを探してはちょっと変えてみたりするんだけど、結局また戻ってしまう。
お値段も手頃だし、どこにでも置いてあるから買いやすいし、髪質にも一番合っているような気がする。
手触りが柔らかくなるけどフワフワになりすぎず髪の毛一本一本が主張しっかりした絡まない髪になってくれる。
地肌もパサパサになったり、逆にベタベタしすぎたりすることもなく丁度いい状態をキープしてくれる。
けっこう(金額が)高いシャンプーも使ってみたりしたことあるけど、値段と自分に合うかどうかはあんまり関係ない気がするな。

TSUBAKIは宣伝効果によって発売2ヶ月で年間計画の半分を売り上げた、なんていう記事をどこかで読んだ気がするけど…「@ コスメ」のクチコミ情報を読むとここでも「イマイチ」感が漂っている感じ。
「もうリピはしない」ってコメントが目立つから、最初に買った人が1本目を使い切るこれからが正念場じゃないのかなあ。
(「宣伝費削ってもっと商品研究に力を入れろ」というコメントもあったり。正論かも(笑))

資生堂TSUBAKI

@COSME
※ちなみに「TSUBAKI」のクチコミページはこちら

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2006/06/25

浅田次郎/五郎治殿御始末

五郎治殿御始末
浅田 次郎
4122046416

内容(「BOOK」データベースより)
男の始末とは、そういうものでなければならぬ。決して逃げず、後戻りもせず、能う限りの最善の方法で、すべての始末をつけねばならぬ。 幕末維新の激動期、自らの誇りをかけ、千年続いた武士の時代の幕を引いた、侍たちの物語。表題作ほか全六篇。

う~、泣いた^^;
私の「泣きますボタン」は押されっ放しでした。
幸か不幸か、読んだ場所が殆ど会社か電車の中だったのでさすがに号泣ってほどなかったけど、 そんな場所でさえ物語のクライマックスでは思わず涙がポロポロ出てしまったくらい。
相変わらず巧いです。

新選組好きなので幕末ものの時代小説はけっこうよく読んでいたけど、考えてみるとその次の時代「明治」 の物語って殆ど読んだことがなかった。
で、他の殆どの時代がそうであったように「江戸」(というか「慶応」)から「明治」 への変化というのも単に元号が変わっただけかと思っていた。
でも、これを読んでこの時代の変化、いわゆる「明治維新」というのは本当にその通り名が示す通り「すべてのことが改められて、 すっかり新しくなること。」であったのだということが理解できた。

自分の拠り所であった「身分」というものがなくなり、家がなくなり、仕事がなくなり、それどころか暦や時間まで、自分が今まで「当然」 と思っていたものが全て何の前触れもなく変わっていってしまう、そんな時代。
確かにいきなり「今年の大晦日は12月2日です」って言われたらビックリするよね~^^;
要するに「太陰暦」から「太陽暦」への変更なんだけど、こういうことが何の事前説明もなく即時導入されてしまうとしたらそりゃあ混乱するわ。
「明治」という時代は、過去の日本が積み重ねてきた歴史や習慣の多くを捨てて新しい制度を受け入れた、 今までの日本の歴史の中でも一番の激動の時代だったんだ。

そんな中で、過去となった「武士の時代」から抜け出せないまま不器用に、しかし誇り高く生きる男たちの物語。
こういう物語に「美しさ」を感じられる心こそが日本人の美質なんじゃないのかな。
「国家の品格」で藤原氏が「取り戻すべき」とした「武士道」の具体的な例がこういう物語なのではないかと。

特別付録として『御一新前後 江戸東京鳥瞰絵図』付き。
各作品の関連地名へのインデックスも付いているスグレモノ。
この心配りがニクイ。

表題作の他、「椿村まで」「箱館証文」「西を向く侍」「遠い砲音」「石榴坂の仇討」の計6編を収録。

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2006/06/24

近藤史恵/にわか大根 猿若町捕物帖

にわか大根 猿若町捕物帳
近藤 史恵
4334924913

出版社/著者からの内容紹介
男前でもてるのに堅物の同心・玉島千蔭と、お人好しでおっちょこちょいの岡っ引き・八十吉の名コンビが大活躍!
次々に起こる事件に、千蔭の勘と推理力が冴え渡る。
そんな中、千蔭に押しかけ女房が…?! 美貌の花魁・梅が枝との仲はどうなる?
軽妙と繊細が絶妙にマッチした、近藤史恵の真骨頂!

久々の「猿若町捕物帖シリーズ」。
面白かった~♪

近藤さんの作品を読むと「不安定」で「危なっかしい」という印象を持つことが多い。
(もちろん作品によって印象は変わるし、何よりその不安定さもまた魅力である、と思っているのだけれど)
でも、この「猿若町捕物帖」はすごく安定していて、とても読みやすい作品に仕上がっている。
一番最初の作品(「巴之丞鹿の子」)を読んだときから「面白い」と思っていたけど、 作を重ねるごとに安定感が増していて魅力的なシリーズに成長していると思う。

なによりも好感が持てるのが、登場人物の個性がハッキリしていることと、彼らの行動原理が判りやすいこと。

仕事も出来て男前なのに堅物で、30を過ぎても独身を通している主人公、南町奉行所の同心・玉島千蔭を筆頭に、 千蔭の父で顔は似ているが性格は正反対の洒落者・千次郎。
千次郎の代から玉島家に小者として仕え、今は千蔭の手足となって働く八十吉、中村座の人気女形・巴之丞、 その巴之丞とそっくりな美貌を持ち過去に浅からぬ因縁もあるらしい吉原の花魁・梅が枝…。
おなじみの登場人物たちが個性を振りまきながら物語の舞台に登場して、それぞれの役割をキッチリこなしていく。
そしてそれぞれが、物語に奥行きと広がり、落ち着きと華を与えているのが楽しい。

今回何よりもビックリだったのは、千次郎が前作で千蔭の見合い相手だった17歳のお駒と本当に夫婦になっていたこと!
今の時代だってそれはちょっとビックリだよ、お父上(笑)
でも、千次郎と千蔭の男2人きりよりも、17歳のお駒が間に入ることで2人の関係が以前よりも上手くまとまってきた感じ。
お駒を加えた3人のコンビネーションの今後に期待。

物語は「吉原雀」「にわか大根」「片陰」の3つの別々の物語がそれぞれ完結しつつ、 それを通して語られるもう一つの謎によってそれぞれの物語が微妙にリンクしていて、最後の物語が完結するのと同時にその謎も解決する、 という構成。
謎も謎解きもひとひねりが効いていて面白かったし、 著者お得意の歌舞伎についての記述も主張しすぎないけどピリッと効果的に使われていて楽しく読めた。

これからも続編が楽しみ(^^)


巴之丞鹿の子
―猿若町捕物帳

近藤 史恵
4344401670
ほおずき地獄
―猿若町捕物帳

近藤 史恵
4344402847

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2006/06/18

「続きを読む」に設定していた部分を「本文」に戻す

開設当初からしばらくの間使っていた「続きを読む」機能。
設定してもメインページでしか使えないなど使い勝手もあまりよくないし、以前この件を記事にしたときに 「(続きを表示するための)ワンクリックが面倒」という意見もいくつか頂いたこともありだんだん使う機会も減ってきて、 最近は全く使わなくなっていた。

それだけなら、まだそのままにしておけばいい話なんだけど、先日CSSをいじっていたら困ったことに気が付いた。
記事部分に装飾(背景色や画像など)を設定する場合、本文だけなら「.entry」への設定だけで済むのに、続きを読むを設定すると 「.entry-more」に対しても同じものを入れなくちゃならなくて、 しかも枠線でエントリーを囲む設定なんかにしてあると本文と続きの間に線が入ってしまうのだ。

エントリーを読むのにはそんなに影響があるわけじゃないし気が付かなければそのままでも平気だったんだろうけど、 気付いてしまうとどうにも気になって…。
ということで、「続きを読む」を「本文」に戻すという(あまり意味のなさそうな^^;)作業をすることに。

方法は、もちろん「手作業」(笑)
ブログ開設当初のエントリーから、一つ一つチェックしましたよ。
「続きを読む」自体はそんなに多くなかったけど、 どのエントリーに設定したかは判らないので結局2年前の4月から去年の12月くらいまでほぼ全部のエントリーを管理画面で開いて確認して、 あったら修正して保存…という作業を繰り返したのでかなり時間が掛かっちゃった…(疲)
(エントリー数が700くらいで、そのうち「続きを読む」は100以下くらいだったかな)

こんな作業をしているときにサーバーが重いと泣きたくなるけど、昨日、 今日あたりはココログの動作がけっこう軽くてそのストレスがほとんどなく作業できたのはラッキーだった。
といっても完璧に1回ずつで完了したわけではなくまだときどき「Proxy Error」が出てたけど、ブラウザの「戻る」 ボタンを押して戻ってもう一回やり直せばOKだったのでまあまあ許せる範囲かな。
さすがにココログ・スタッフさんも頑張ってる模様。
でもこれは「よくできました」な状態ではなくこれで「当たり前」だし、その「当たり前」を続けることが仕事なのだと思うので、 今後もこのレベルをキープし、更に快適な環境を実現できるように頑張って欲しい。

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2006/06/13

藤原正彦/国家の品格

国家の品格
藤原 正彦
4106101416

内容(「BOOK」データベースより)
日本は世界で唯一の「情緒と形の文明」 である。 国際化という名のアメリカ化に踊らされてきた日本人は、この誇るべき「国柄」を長らく忘れてきた。「論理」と「合理性」 頼みの「改革」 では、 社会の荒廃を食い止めることはできない。いま日本に必要なのは、論理よりも情緒、英語よりも国語、 民主主義よりも武士道精神であり、 「国家の品格」を取り戻すことである。すべての日本人に誇りと自信を与える画期的提言。

今朝、TVで本のベストセラー・ランキングを見たら、この本が相変わらず1位だった。
しかも新書史上最速で200万部突破とのこと…(驚)

まあ、売れているもの(本に限らず)というのは人の目に触れる機会も多いので、売れれば売れるほど「(そんなに売れてるなら) 買ってみようか」と思う人が増えて更に売れるってことなんだろうなあ。
しかも「本」ってお試し出来ないし。
それが判ったうえで敢えて。

何故この本は売れているんだろう?

だって…別にビックリするようなことも目から鱗なことも書いてない、普通の本だとしか思えないんだもん。
少なくとも私はあまり感心しなかった。
正直「いい本」「優れた本」ではない、と思う。

確かに「日本人としての誇りと価値観、欧米の模倣ではない『品格』を持った国を取り戻そう」という主張自体は否定するものではない、 むしろ「正しい」と思えるんだけど…それ自体は別に目新しい考えでも何でもないでしょう。

ただ、こういう内容でも書き方によっては面白い本になる可能性はあると思う。
でも、この本は読んでいる間中「う~ん…」とか「???」とかばっかりで。
何がダメだったかというと、その内容を展開するときの話の持って行き方だと思う。

例えば日本は素晴らしい国なんだから、欧米に倣っていないでもっと独自の文化を大切にしよう、という主張をするのはいいんだけど、 わざわざ 「日本は素晴らしい」ってことをいうのに「日本は昔から○○だったのに、欧米はその時代はまだ××だった」 って比較することないんじゃないの?
なにかをよくいうために、相手を落とすのってそのまんまアメリカから入ってきた「比較広告」 みたいであまり品がいい行為だとは思えないんだけどなあ。

他に「変なの」と思ったのは、「日本人ほど自然に対する感受性が繊細な国民はいない」といいながら、 それについて言及している部分で出てくるのは全て外国人がそうした日本の自然の美しさに感嘆している姿なんだよね。
だとしたら日本人はただ単にそこに当たり前にあるものを享受しているだけで、 本当にその美しさを理解しようと努めているのは日本以外で生まれ育った外国人ではないのか?と思えてしまうのだけど。

全編けっこうこんな感じの判ったような判らないような話が続くので、読んでいるうちに「もしかしてこれって全編パロディなのかな?」 と思ってしまったくらい(笑)

この本は、著者の講演記録をもとに加筆したものらしい。
なので文章自体は判りやすいのだけれど、話しているなかで「ジョーク」 として発言しているのであろう内容も全てその他の内容と並列で扱われているので、 どこが本気でどこが冗談なのか判然としない部分も多くて判断に困る部分もあった。
例えば冒頭の

私は自分が正しいと確信していることについてのみ語るつもりですが、不幸にして私が確信していることは、 日本や世界の人々が確信していることとしばしば異なっております。もちろん私ひとりだけが正しくて、他のすべての人々が間違っている。 かように思っております。

のくだりなんか、冗談っぽく喋っていて会場も笑っているのと、大まじめに言っているのでは全然意味が違ってくるでしょう。
そのあたりが活字でしか内容を把握できない読者にもちゃんと判るように書いて欲しかったなあ。
「(笑)」なんて書くのは美意識が許さなかったのかもしれないけど、そうやって相手を慮ることも日本人の美徳ではないかと私は思う。
(いやでも、本当に真面目に言った可能性もあるのか…だとしたらかなり「引く」^^;)

この本のなかで読む部分があるとすれば、最後の「第七章 国家の品格」。
この部分はすごくシンプルで、判りやすくて、まっとうで、フラットな考え方が素直に書かれていて好感が持てた。
その他の部分は読むと却って混乱すると思うので、読む必要はないような気がします(笑)

まあ、こういうタイトルの本を読みたくなるほど、日本人が危機感を持っているってことではあるのかも。


それよりも、この著者の本なら『博士の愛した数式』の著者・小川洋子氏との対談を収録した『世にも美しい数学入門』 のほうが100万倍くらい好き。
数学どころか数字を見るだけで思考停止してしまう私でも「数学って面白いのかも」と思えたくらい、ホントに素敵な内容の本だった。
数式の美しさを楽しそうに語っていらっしゃる藤原氏の様子が印象的。
やはり「餅は餅屋」ってことなのではないかと。
オススメです。

世にも美しい数学入門
藤原 正彦 小川 洋子
4480687114
博士の愛した数式
小川 洋子
4101215235
博士の愛した数式
寺尾聰 小川洋子
小泉堯史
B000C5PNV4

 

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2006/06/11

快読ショップ「YOMUPARA」

快読ショップ「YOMUPARA」

「はてブ」経由。
読書をするときの便利グッズを集めたオンラインショップ。
「YOMUPARA」というのは「本よむひとのパラダイス」の略らしい。

いいなあ、このサイト♪
単に読書グッズを集めましたってだけでなく、その基本の部分に「本が好きだから」って気持ちがあるのが見てるほうに「ビビッ」 と伝わって来る感じ。
商品数は限られるけど本当に本好きな人が便利に使える商品が厳選されているのでどれを見ても「欲しい!」と思えるものばかり。
スタッフによる丁寧な紹介文も、本とその商品に対する愛情が溢れていてついつい引き込まれて読んでしまう(^^)
(このあたり、ちょっと「ほぼ日」っぽいかも)

私が気になったのは

などなど。
特に「ライトウェッジ」は以前他のサイトで見て「おおっ!」と思ったグッズなんだけど、ここを見たら更に欲しくなっちゃった。
「ページ面そのものが光る」状態で読む本…どんな感じなんだろう。
体験してみたい!
いや、特に暗いところで本を読まなくちゃならないわけではないんだけどね(笑)

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指紋認証

近々、うちの会社のPCに指紋認証システムが付くらしい。

うちの会社は現在「プライバシーマーク」 という認証取得審査の準備中。
そのため最近徐々に社内の個人情報管理が厳しくなってきていて、今までにもWebを使って研修があったり、事務所への訪問者(来客) のチェックが厳しくなったり、会社管理の携帯やモバイルPCの管理が厳密になったりしていた。
で、今回の「PC指紋認証」もその一環。

私が今いる事務所では、ほぼ全員がPCを3台づつ使っている。
最初「指紋認証」と聞いたときに全部のPCが対象かと思って「ゲゲッ!面倒臭すぎる…」と思ってかなり引いたんだけど、 あとでよく確認したら(取りあえず今回は)その中の1台のみが対象だったのでちょっと安心。
そのPCにはメインで使っているメーラーが入っているので、 そこに入ってくるメールは本人が開かなければ見られないということになるってこと。
といっても、うちの場合、一回起動しちゃうとお昼休みや会議で席を外すときも平気でそのままにしたりしちゃうので、 あまり意味がないとも言えるんだけど…^^;
まずは、この辺の意識の変換をしないといくら入り口を厳しくしてもダメなような気がする。

あとは、今後「机の上には何も置いて帰っちゃダメ」宣言がいつ出るのかが不安な私…。
そんなに乱雑になっているわけではないけど、どうしても入りきらなくて机の上に出しっぱなしにしてしまう書類もけっこうあるので。
この様子だとそんなに遠からず指令が出そうな予感がするなあ。
今から机の中整理して処理中のの書類が入るスペースを作っておかないと。

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2006/06/10

米村圭伍/紀文大尽舞

紀文大尽舞
米村 圭伍
4101265364

内容(「BOOK」データベースより)
花のお江戸で女だてらに戯作者を志すお夢が追うのは、紀伊国屋文左衛門。蜜柑船で一夜にして財をなした豪商の一代記を書くためだ。 ところが紀文は逃げ回り、お夢は命を狙われる。華やかな立志伝に隠された秘密とは何か。ついに大奥に潜入したお夢が遭遇する、 将軍継承を巡る大陰謀とは。紀文と八代将軍吉宗の意外な接点。お夢の推理が冴えまくる痛快無比の大江戸歴史ミステリー。

江戸の豪商・紀伊国屋文左衛門の江戸での成功の裏には紀伊徳川家の姿があった、というところから始まる歴史ミステリー。
紀伊徳川家の密命を帯びて江戸で材木商を営み、その潤沢な資金を使って幕府御用達に成り上がり幕府の中枢に入り込んでいく紀文。
その真の目的は将軍継承を巡る大陰謀だった。
しかし時間が経つうちに紀文の思惑は派遣した紀伊徳川家を離れ、意外な方向に向かって行く。

その謎を追いかけるのは女でありながら戯作者志望の湯屋の娘・お夢。
そして彼女が掴んだ真相とは-。

かなり読み応えがあって面白かった。

最初は単純に一つの方向で描かれていてそのまま完結しそうだった物語が、 新たな登場人物と視点を与えられることによってどんどんその構図を変えていく。
一つ一つのパーツと現在そこに現れている現象は同じなのに、誰がなんのためにそれをやったのか、 そこに当てる光の方向を変えることで全く違ったものがそこに立ち現れて来る、しかもそれが何度も何度も繰り返されるという構成が面白かった。
世に知られた歴史的事実に創作を挟み込んで「もしかしたらホントにこんなことがあったかも?」 と思わせるような作品に仕立て上げるパワーが凄い。

登場人物は主人公のお夢が魅力的。
彼女の行動力と、そして彼女以外の登場人物の口から語られる紀文、紀伊徳川家、将軍家、幕府、 大奥などなどの噂話や推理と事実を組み立て直して紡ぎ出される鮮やかな謎解きが楽しかった。
でもそれ以外の登場人物は(それぞれ個性的ではあるのだけれど)あまり感情移入が出来る人物がいなかったのが残念。
最後まで彼女の味方であり続けたむささび五平の気持ちがもうちょっと判りやすく書いてあるとよかったかも…。

それから、終盤の何度も推理がひっくり返る部分はすごく面白かったんだけど、その分最後の最後オチの部分は今ひとつだったかなあ。
私なんか一瞬終わったことに気付かなかったくらいだもの(笑)
本当に「上手く落とす」というのは難しいことなんだなあ。
ましてやあれだけ、終盤盛り上げてしまうと、読者の期待も高まってしまうだろうしね。

それにしても、もっと「のほほん」とした作品かと思ったら、けっこうシリアスで非情な部分もある作品だったのが意外。
これは米村氏の作品にいつも使われている表紙イラスト(柴田ゆう氏。「しゃばけ」シリーズと同じ方ですね)の影響が大きいかも…。
あの絵を見るだけでインプットされてしまうイメージってあると思う。
表紙の持つ意味は大きい。

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2006/06/08

自宅で豆腐を作ってみた

今日はふと思い立って、自宅で豆腐造りに初挑戦。

といっても大豆を煮て、潰して、搾って…なんてやっていたわけではありません。(←当たり前^^;)
スーパーで無調整の豆乳(「にがり」付き)を買ってきて、ボウルの中で豆乳とにがりを混ぜて耐熱容器(3つ) に移してレンジで1分半で出来上がり。
調理時間、合計5分弱くらい。

お~、想像以上に簡単。
しかも、けっこう見た目もちゃんと出来てるし(もっと「す」が入ってしまうかと思ったけどそうでもなかった)、 何より味が濃厚で美味しかった!
舌触りもツルツルで柔らかく出来て大満足(^^)

自分でもこんなに簡単に出来るんだ~。

でも、多分「にがり」の量の加減が難しいんじゃないのかな。
今日買ったのは、豆乳1本分に対してちょうどいいだけの「にがり」が1つ付いているタイプだったのでそのまま全部使えばよかったけど、 自分で別々に買ってきて作ろうと思ってもこうは上手く出来ないような気がする。
「にがり」もものによって濃度とか違うし。
まあ、別にそんなにしょっちゅう作ろうと思ってるわけではないから、作りたいときは今日と同じものを買ってくればいいだけの話だけど(笑)

ただ、豆乳1本(500ml)分、一気に一人で食べるのはちょっと無謀だったかも^^;
量が多いのもあるし、大豆の主成分イソフラボンの過剰摂取にも弊害があるらしいし。
でも、作っちゃったから食べないと日持ちしそうになかったんだもん…。

次は友達が来るときに作ってみよう。
器と薬味を工夫すればかなりちゃんとした料理に見えるんじゃないかな?

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2006/06/07

6月8日(木)ココログメンテナンスです。

ご訪問、ありがとうございます。

6月8日(木)ココログは午前2時~午後4時まで(予定)の長時間メンテナンスです。
この間、トラックバック及びコメントの受付は出来ません。
ご迷惑をお掛けしますが、悪しからずご了承下さい。

ココログベーシック/ プラス/プロ/フリー・メンテナンスのお知らせ:2006年6月8日(木)02:00-16:00(「お知らせココログ」より)

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2006/06/04

ココログ重い~っ!(と、久しぶりに書いてみる)

最近、あまり更新していなかったので気にならなかったけど、やはり重いですねえ、ココログ。

さっきフリーのほうのブログ「ubicast blogger」から記事をアップしたらエラーメッセージ。
それでも「ubicast~」からの場合、掲載されていることが多いので一応ブログを確認したらやはり投稿自体は成功していた。
それははいいんだけど…タグを書き間違えたらしく、文章とか画像がグチャグチャに表示されてるじゃないですかっ!
こんなことなら掲載されなきゃよかった…ってまあここまでは自業自得なんですが。

「直さなくちゃ」と思って管理画面を開こうとしたものの、これが重いのなんの。
一つ画面を移動するのに、3~5分くらいかかる上に最後は「proxy error」…。
う~、イライラする~!

「ココログレスポンス問題お知らせブログ」 なんていうのが出来ているみたいだけど、ホントに改善されているんでしょうか?
5月29日から報告が更新されてないみたいですけど。
しかもその報告も

一週間でアクセスが比較的高い月曜日の中では最も良いレスポンス状況

と文章で書かれてもこっちは「いや、だからそれってどのくらいなわけ?」。
具体的な数値で示してくれないとよく判らないんですけど…。

それよりもとにかく今日のレスポンスの悪さ。
イライラして苦情投稿する気持ちも判るなあ。
しかも他のプランが重いときでも比較的軽かったフリーがこの重さとは。

※今ふと思い立ってプラスの管理画面開けてみたら、こっちは軽かった。
※ってことは、この重さは今晩はフリーだけなのかな?

いずれにしても投稿くらいはサクサク処理出来るようにして下さい。
お願いします。


あ、やっと直った…。
修正しようと思ってから反映までに約30分。
長すぎです。

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2006/06/03

鳥飼否宇/昆虫探偵 シロコパκ氏の華麗なる推理

昆虫探偵
鳥飼 否宇
433473877X

内容(「BOOK」データベースより)
ある朝目覚めるとゴキブリになっていた元人間のペリプラ葉古。無類のミステリ好きだった葉古は、昆虫界の名探偵、 熊ん蜂シロコパκの助手となった。人の論理が通用しない異世界で巻き起こる複雑怪奇な難事件を、 クロオオアリの刑事の力も借りて見事解決していく!書下ろし「ジョロウグモの拘」を収録。 昆虫と本格ミステリについてのユニークな注釈を新たに付加。
ある日目が覚めると、葉古小吉(はぶる・しょうきち)はゴキブリになっていた。

こんな衝撃的な(でもどこかで聞いたことがあるような(笑))文章で幕を開けるこの作品。
普通だったらいきなり人間からゴキブリになっていたら、驚いたり、悩んだり、哀しんだりしそうなものだけど、 この小吉は地味で目立たない存在のまま30数年を人間として過ごしてきた、しかも無類の虫好き。
むしろ喜んで虫社会の一員になり、探偵シロコパκ(カッパ)氏(熊ん蜂)の助手として活躍(?)する、というお話。

初めて読む作家さんでどんな作風か判らなかったし、カバーイラストが蝶と蛾、 蟻の端正な細密画だったのでもっとシリアスな話かと思ったら、かなりユーモアの効いた作品で楽しく読めた。

いや、確かに変わった作品だとは思うけど(笑)
だって、虫社会で起きた殺虫事件を「虫の生態や論理に従って」解決するなんて話、普通考えないと思う。
推理小説だと思って買ったのに、いきなり虫の生態について詳しい説明が書かれていたらちょっと驚くよ。
(説明が上手いのですごくよく判ったけど(笑))

でも、何故かこれが面白かったんだな~。
ここまで徹底するとむしろ見事、という感じ。

しかも元々の設定からも判るとおり真面目一辺倒の作品ではなく、その中に笑いもちゃんと同居しているから非常に読みやすい。
例えば虫の生態や行動の正確な説明を繰り広げる一方で登場虫そのものは大胆に擬人化されている部分とか、ペリプラ葉古(小吉) が人間のときの知識・常識・行動パターンでもって虫の事件を解明しようとするとすかさずシロコパ氏から「ここは人間界じゃない」 ってダメ出しが入るところとか。
あと、事件そのものも虫の生態の中で説明、解明していながらも、 それ自体はちゃんと推理小説のセオリーにのっとった書き方がされているのも巧いと思った。

大胆な発想と、繊細な構成が融合した作品という印象。

もちろん虫嫌いの人は苦手だと思う。
全編虫だらけだし、しかものっけからいきなり主人公が「ゴキブリ」なわけだから(笑)
私だって、これがマンガとか映像だったら「勘弁して下さい」ってことになったかも知れないけど、 文字で読む分にはそんなにイヤではなかったな。

「蝶々殺蛾(さつじん)事件」、「哲学虫(てつがくしゃ)の密室」、「昼のセミ」、「吸血の池」、「生けるアカハネの死」、 「ジョロウグモの拘」、「ハチの悲劇」の七編を収録。
この過去の推理作品のタイトルをもじった各編のタイトルはじめ、最後に明かされる意外な真実など細部にわたって計算されているけど、 それがイヤミにならないところがセンスがいいと思う。
また他の作品も読んでみよう。

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駐車違反取り締まりの民間委託

違法駐車の確認、 民間委託がスタート 1578人出動(asahi.com)

個人的には車に乗らないので全然関係ないんだけど、仕事は運送関係なので社内は軽く混乱中。
通常はうちの部署のメンバーはデスクワークなんだけど、初日の昨日、 そして今日と何人かずつ時間をずらして都内の取り締まり状況を確認に出掛けていった。
幸い今のところステッカーを貼られてしまった車両はないみたいだけど、「警告を受けた」とかいう話はチラホラ入ってきてるみたい。

確かに長時間に渡って路上駐車している車両が多いと渋滞の原因になるし、邪魔だと思う。
例えば緊急車両が通る場合の妨げになったりもするし。
でも、営業活動中で一定時間になったら移動するって判ってる車両まで一般車両と同列で取り締まる必然性ってあるのかなあ?
その基準をどこで線を引くか、というのも難しい話なのかも知れないけど、 業種とかによってある程度余裕を持たせる対応をしないと経済活動が上手く回らなくなりそうな気がする。

ただでさえ最近は原油の値上げで経費が圧迫されているのに、 今回のこの取り締まりで通常の乗務員に待機人員をプラスしなくちゃならなくなって人件費が増えたり、 駐車場の利用料金が嵩むことになったら小規模の運送会社なんか経営自体が危うくなったりもするんじゃないかと思う。

しかも車両の数よりも駐車スペースが少ない(約3分の1くらいらしい)状況じゃ、 お金払って停めようと思っても停められないんじゃないの?

まあ、確かに東京はこんなに狭くて交通網が発達しているにも関わらず車が多すぎるのは間違いないから、渋滞を緩和するため、 また遵法の意識付けをするための何らかの対策は必要だと思う。
でもそれにしたって「ゼロ」か「100」かって切り方じゃなくてある程度緩衝地帯を設けた方がいいと思うんだけどな~。
業種全体っていうのが無理でも、登録制にするとか対応策はあるように思うのだけど。

ただ、昨日今日あたりの状況は導入されてすぐのためお祭り騒ぎの要素も入ってる気がするので、 実体が見えてくるのはもうしばらく経ってからなのかも。
今後も会社ではしばらくは「監視課題」になりそうかな。

しかし、排ガス規制にも取り組まなきゃいけないし、ガソリンは高いし、車は停められないし…で踏んだり蹴ったりの今日この頃。
運送業界に吹いているのは順風?逆風?

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