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2007/03/10

恩田陸/チョコレートコスモス

チョコレートコスモス
恩田 陸
462010700X

内容(「MARC」データベースより)
舞台の上の、暗がりの向こう。そこには何かが隠されている。どこまで行けばいいのか? どこまで行けるのか? 2人の少女が繰り広げる華麗で激しいバトルを描く、熱狂と陶酔の演劇ロマン。

恩田陸版『ガラスの仮面』(という表現でいいのだろうか?)。
昨日の帰り図書館で受け取ったときは「こんなにぶ厚い(516ページ)の?」とちょっと引いたけど、読み始めたら今日半日で一気に読了。
面白かった!(^^)
半年待った甲斐があったというものだ。

最近の恩田陸ってちょっと設定が込み入り過ぎていたり、深刻すぎたりといったイメージがあってあまり食指が動く作品がなかったんだけど、これは当たりだった。
シンプルな構成で、でもパワフルで情熱的。
何よりスピード感がある展開がよかった。
しかも設定が演劇界!
マンガの「ガラスの仮面」も、本物の舞台も大好きな私にはすごく興味深い内容だった。
そっか、演劇を小説にするとこんなふうになるのか。

いくつもの「劇中劇」(というのも変な表現だけど)をふんだんに使って、舞台の上のその「場所」を掴み取るために自分の持てる力を全開にして闘う女優たちの才能のぶつかり合いが丁寧に描かれている構成はとても読み応えがあった。
そしてそれが舞台裏での感情的な駆け引きとは殆ど無縁で、ただひたすらその舞台上だけの力のせめぎ合いを描いているところが私好み♪
よくまあ、こんな変幻自在な展開や演技、演出パターンを考えつくものだなあ。
さすが恩田陸。
時々「簡単そうに書いてあるし言葉の意味は判るけど、実際に演技しようと思ったら難しいでしょ、コレ」みたいな表現があったりするのも、これが舞台やTVではなく小説だからなんだろうね。

天然型天才少女 飛鳥はあまりにも淡々とし過ぎていて感情移入しにくかったけど、その分悩める努力型サラブレッド 響子の性格設定が丁寧に描かれていてよかった。
全く違った環境、経歴の中で生きてきたその2人が舞台での共演をきっかけに同じ高みに共に昇っていこうと決意するというのはちょっと展開が早すぎるかな、という気がしないでもないけど、じらされることもなく一気に読み上げて「終わった~♪」という達成感が得られるいい物語だった。

登場人物のモデルを想像しながら読むのも楽しかった♪

ここしばらく劇場からもちょっと足が遠のいていたんだけど、コレ読んだらまたあの暗闇の中で感じる緊張感の中に身を置きたくなって来たな。
舞台はやっぱり生で見なくちゃね。

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