佐藤愛子/冥土のお客
内容(「MARC」データベースより)
書斎を訪ねてきた故・遠藤周作、孫の宿題帳をかくすイタズラ狐霊、霊能者・江原哲之と訪ねた幽霊騒動の町…。北海道に別荘を建てたことにより、霊媒体質となって30年、この間に遭遇したあの世からのお客たちとの珍交友録。
佐藤愛子さんの著書って殆ど読んだことがなかったんだけど、何となくイメージ的に「ガハハ系のおばさん」(失礼!^^;)という印象を持っていた。
なので、この本も著者の経験したちょっと不思議な話をおもしろおかしく書いた軽めのエッセイなのかな~と思って読んでみたら…かなり真剣な「死」や「霊」についての内容だったのがとても意外だった。
著者は「霊」や「あの世」の存在を信じるという立場の人らしく、全ての内容は一貫したその主張に基づいて書かれている。
ただ、だからといって読者にその考えに同調することを強要するような書き方をしているわけではないので文章は読みやすい。
特に中山あい子や遠藤周作など同じ作家仲間との霊的なエピソードは興味深かった。
ちなみに私は、今生きている存在が「死んだらもうそれで終わり」だとは思わないけど、それがすぐによくTVとかでやってるみたいに「前世がどうした」とか「霊がどうした」とか「憑依した」みたいな話に直接的に結びつくかどうかは判らない、という考え。
多分これは、実際にそういう体験をしたことがないからだと思う。(したいとも思わないし)
もしかしたら本当にそういう存在があって生きている人に対して何か働きかけたりすることがあるのかも知れないけど、それはきっともっと深くて人知れないところで起こる現象であって、TVとか映像に簡単に現れてしまうもの(の殆ど)とはきっと別なんじゃないのかなぁと思うな。
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