高田崇史/QED~flumen~九段坂の春
QED~flumen~九段坂の春 (講談社ノベルス タS- 20)
内容
鎌倉宮、浅草寺、熊野灘……。封印された歴史に導かれ、哀しき殺人の連鎖を解く!!
桑原崇の初恋を終わらせた謎とは!?「QED」シリーズ番外編!!
千島ヶ淵の桜の下、花弁を握り締めて男が死んだ――。中学生の桑原崇は、聡明な女教師・五十嵐弥生に思いを寄せるが、ほろ苦い思い出を残して彼女は消え、崇の胸には一つの疑問が残った。それぞれの青春を過ごしていた、棚旗奈々や御名形史紋の周囲でも起こる怪事件。すべての糸が、一本に美しくつながるQED初の連作短編集。
(講談社BOOK倶楽部「本のご紹介」ページより)
QEDシリーズの最新刊。
本屋に行ったら平台に並んでいて、表紙がきれいだったので思わず買ってしまった(笑)
今回の作品は「九段坂の春」「北鎌倉の夏」「浅草寺の秋」「那智瀧の冬」と季節を舞台にした短篇が4編収められていて、それぞれが他の作品とリンクする形で成立している。
こうした連作形式はシリーズ初、とのこと。
この4つの物語に登場するのは崇や奈々、小松崎、岩築などお馴染みのキャラクターたちの過去の姿。
まだそれぞれが出会ってはいないけれど、出会うきっかけになる結びつきが彼らの周囲で起こる事件とともに描かれている。
そして、それぞれバラバラに配置されていた事件が、時を超え空間を超えて一つの事件に集約していく構成はきれいにまとまっていて読みやすかった。
中学時代の崇はクラスの中ではエキセントリックな存在だけど、美人で頭のいい先生に恋しちゃったりしてフツウの中学生っぽい面が垣間見ることが出来たのも楽しかった。
ただ、それぞれの物語の中で披露される(恒例の)歴史蘊蓄がそこで起こる事件と殆ど関係ないというのはどうなのかなあ…と^^;
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