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2007/11/05

山本一力/梅咲きぬ

梅咲きぬ (文春文庫 や 29-6)
梅咲きぬ (文春文庫 や 29-6)

出版社/著者からの内容紹介
景気の低迷が続く宝暦年間、深川の老舗料亭「江戸屋」を凜として守る女将・秀弥とその娘・玉枝。幼くしてすでに次の女将を襲名すべき運命を背負った玉枝は、母や周囲の厳しくも温かい目に見守られながら、やがて誰からも認められる老舗の女将として、大きく成長してゆく。著者が「わが思い入れ最高の作品」と呼んだ感動傑作。

とても「品のいい」作品だった。

深川の老舗の料亭・江戸屋を女手一つで切り盛りする三代目女将・秀弥とその一人娘・玉枝の物語。
聡明で美しく誠実で胆力があり誰からも敬われる母と、幼い頃からその後を継ぐべく女将に相応しい教育を受ける利発で素直な娘。
母を始め周囲の人々の厳しくも温かい眼差しと薫陶を受けながら、娘・玉枝は母をも凌ぐ女将としての器量を身につける…。

江戸屋と秀弥、玉枝親子の周囲で起こる様々な出来事を丁寧に読みやすく書いてあるので一気に、面白く読めた。

もうとにかく、立派な人、いい人しか出てこない。
(悪い人はちょっと出てくるけど、ちゃんと「退治」(笑)されてしまう)
そこがよかった反面、あまりにもみんな立派すぎて、読んでると時々鼻白む部分もあったかな。
(三代目)秀弥も玉枝も出来すぎなんだもの。
この親にこの娘だからよかったようなものの、ちょっとでも飲み込みが悪かったりボンヤリしてたりしたらこんな生活はついていけないだろうなあ…^^;

でも、この本には人が人としてきちんと生きていくために必要なことがたくさん書いてあると思うので読めてよかった。
特に、玉枝が祖父母のように信頼し、敬愛した踊りの師匠・春雅とその連れ合い福松夫婦の描き方がステキだった。

四代目秀弥(玉枝)には実子がいなくて養女を貰うことになるはずなんだけど、今度は彼女がどんな子育てをしたのかを読んでみたいな。

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コメント

幼いころ仕込まれたことは、それが本心でなくても、自分の選んだ道だと勘違いしてしまう。周りもそれを良しとしてしまう。 という恐ろしい話です。

投稿: ぽぽ | 2010/02/14 10:24

■ぽぽさん
こんにちは。

確かにそうとも読めますね。

ただ、そうした道であっても本人に適性があってその仕事に喜びを見いだせるのであれば、それはそれでいいのではないかと私は思います。
自由な選択肢があっても多すぎると何も選べない、ということもあり得ますので。

コメントありがとうございました。

投稿: tako | 2010/02/14 12:08

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