ラサール石井/笑いの現場 ひょうきん族前夜からM-1まで
笑いの現場―ひょうきん族前夜からM-1まで (角川SSC新書 27)
頭はいいけど怠け者でお笑い好きだった大阪生まれのイシイ少年が、名門高校から早稲田ミュージカル研究会、劇団の研究生、ストリップ劇場の前座を経て「コント赤信号」として人気を博し、ラサール石井となるまでの道のりを描いた「第一章 コント赤信号で見たお笑い界 (ノンフィクション編)」と、たけし、さんま、志村けんら現在も第一線で活躍する大物芸人たちの「笑い」を解説する「お笑い芸人列伝 (評論編)」の2章構成。
第一章は描かれている期間が長いためかちょっとポイントが絞り切れていなくて退屈な部分も時々あったけど、「オレたちひょうきん族」や「笑ってる場合ですよ!」など一世を風靡したお笑い番組をその現場で、リアルタイムで見てきた人間だけが描ける臨場感があって全体としては楽しく読めた。
当事者しか知り得ない裏話も結構多かったし。
それから「M-1(グランプリ)」の分析(+採点)が、第一回からつい先日行われた第七回まで掲載されているのも面白かった。
特に第六回は番組の審査員から外されてしまったのに、自分でブログを立ち上げて独自審査をしていた、というエピソードはすごい(笑)
第二章の評論編もかなり面白かった、というか私はこっちのほうが好き。
一人(一組)ごとにそんなに多くの枚数を割いているわけではないけれど、それぞれのキャラクターが見事に分析されていて読んでいて「なるほどね~」と納得出来る部分が多かった。
何より、対象vs評者という関係性ではなく、それぞれの才能を同じ土俵の中からの「愛のある(でも甘やかしてはいない)視線」で捉えて描いてあるところがとても好感が持てた。
今のこのブーム(第四次?)を総括する文章もいつか読んでみたい。
それにしても、熱に浮かされたような流れのまっただ中にいたのにも関わらず、他者、そして自分をもこんなにも的確に捉えていたラサール氏の冷静さに脱帽。
オレたちひょうきん族 THE DVD 1985~1989 FINAL
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