よしながふみ/大奥〈第一巻~第三巻〉
すごく久々にマンガを読んだ。
「面白い」という噂は聞いていたけど、もともとあまりコミックス売り場に行かないせいもあって、たまに行ってもどこにあるか見つからない、とか見つけたと思ったら1巻目だけないとかいう状況が何度か続いてなかなか手元に来なかった。
それが今日の帰りに何気なく本屋に寄ったら、たまたま3冊とも揃っていたので「今だ!」ってことでまとめ買い。
で、帰って来て一気読み。
面白かった!!!
江戸幕府三代将軍家光の時代に若い男だけが次々と死んでいく奇病が流行し、その後女子に対して男子の人口が3分の1になってしまった日本が舞台。
そこでは生命力の弱い男に代わって、全ての労働力が女に委ねられ、家督も女が継いでいく世界となっている。
そして、「大奥」もまた女性の将軍と、三千人の美男たちで出来ていた…という話。
将軍が女で、周りに侍るのが男たちという逆ハーレム状態の「大奥」の話だってことは聞いていたのでもっと笑える軽い内容なのかと思っていたら、これがかなり重厚な造りの物語で読み応えアリ。
セリフや心理描写がかなり濃厚で奥が深い。
集中して読んだので、けっこう疲れた^^;
単純に男と女が逆転している(男性の女性化、女性の男性化)ということではなくて、それぞれがそのメンタリティを保持したままでその立場が逆転しているという複雑な状態をとても巧く表現していると思う。
しかも「大奥」という設定だけ持ってきて他は全く別の世界というわけではなく、主要人物はちゃんと歴史上の人間関係や設定をなぞっているのも面白い。
それに何より絵が上手いのがいい。
「美形」がちゃんと「美形」に見えるって重要だよね。
しかも、大奥が舞台だから衣装とか小道具とか背景も難しそうだし…。
そうしたものが手を抜かずきちんと収まっているからこそ、物語に集中出来るというのはある。
現在白泉社のジェッツコミックスで3巻まで発売中。
ここまででもかなりどっしりと存在感がある内容になっているけど、物語はまだまだ序盤。
この後どんな展開になるのかすごく楽しみ!
でも、コミックスにまとまるのは(今までの発行状況を見ると)年に1冊ペースくらいみたい…。
最新刊(第三巻)が出たのが去年の12月だから…先は長い…(T_T)
大奥 (第2巻) (JETS COMICS (4302))![]() | 大奥 第3巻 (3) (ジェッツコミックス)![]() |
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