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2008/04/27

西澤保彦/解体諸因

解体諸因 (講談社文庫)
解体諸因 (講談社文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
六つの箱に分けられた男。七つの首が順繰りにすげ替えられた連続殺人。エレベーターで16秒間に解体されたOL。34個に切り刻まれた主婦。トリックのかぎりを尽くした九つのバラバラ殺人事件にニューヒーロー・匠千暁が挑む傑作短編集。新本格推理に大きな衝撃を与えた西沢ミステリー、待望の文庫化第一弾。

というわけで、前に読んだ「謎亭論処」が面白かったので同じシリーズからもう1冊。

内容はなんと全編「バラバラ殺人事件」の謎解き^^;

猟奇的犯罪を扱った作品ってそこに至るまでの心理描写とか犯行時の描写とかが詳しく書かれていると、それだけで読む気がなくなるので(スプラッタとかサイコホラーものが苦手なので)敬遠しがちなんだけど、これは平気だった。
何故なら、前作同様、犯行の過程ではなく、結果とその謎解き(バラバラにしなければならなかった合理的な理由)についての考察がメインで描かれているから。

もちろん、普通だったらいくら「そうしたほうが合理的」といっても、簡単にバラバラ死体なんか作らないでしょ、と思うけどね(笑)
それでも、そこを「考え方としては確かにそうかも」と思わせてしまう緻密+力業の推理力がスゴイ。

しかも途中で「バラバラ殺人事件」をモチーフにした戯曲仕立ての作品があったり(これがまた結構本格的。しかも判りやすい)、更にはその戯曲が次の作品にヒントとして出てきたり、前に起きた複数の殺人事件が最後になってそれぞれリンクしてきたり…と、かなり凝った手法、設定がされているのにも注目。
(ただ、最後のほうは登場人物が入り乱れてきて、人間関係がちょっと判りにくかったけど)
いろんな引き出しを持っている頭のいい人なんだなあ。

これはシリーズの第一作目であると同時に著者のデビュー作でもあるとのこと。
「栴檀は双葉より芳し」ってことでしょうか。
同シリーズの作品が他にもいくつかあるようなので、またチェックしてみよう。

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