大森望・豊﨑由美/文学賞メッタ斬り!~たいへんよくできました編~
文学賞メッタ斬り! 2008年版 たいへんよくできました編 (2008)
いつも発行されているのに気づかなくて半年以上経ってからしか読めなかった「メッタ斬り」シリーズ。
今回は発売直後に本屋で発見して図書館に予約したので、2ヶ月遅れで読むことが出来た。
と言っても、実際にここに取り上げられている芥川賞・直木賞が決まったのは去年の10月だからそれから10ヶ月近く経っているわけではあるのだけど。
今回の「メッタ斬り!トークショー」のゲストは芥川賞受賞作家の長嶋有さんと直木賞受賞作家の石田衣良さんのお二方。
長嶋さんは穏やかでちょっと控え目でいい人な雰囲気だったけど、問題は衣良さん。
読む前から「メッタ斬り!コンビと衣良さんって合わないんじゃ…」と思っていたら、やはり…。
メッタ斬りコンビのツッコミに対する、衣良さんの(判っているクセにわざと)核心を微妙にずらした回答が噛み合わないこと!^^;
衣良さんの受け答えってなんとな~く勘に障るんだよねえ。
作品は好きだけど、あまりお友だちにはなりたくないタイプだなあ…。
と言って、メッタ斬り!コンビだったらいいかというとそうでもないけど(笑)
各文学賞候補作・受賞作、選考委員へのコメントは、いつも通り。
唯一違うのはいつも「大ハズレ」で終わっている芥川・直木両賞の予想が、何と両方とも大当たり(138回。芥川賞/川上未映子『乳と卵』、直木賞/桜庭一樹『私の男』)だったこと。
こういう企画は「何だかんだ言っても思った通りにはならない」というのが次回も続ける存在意義になるんじゃないのかな。
そういう意味でこの企画も「その役割を終えた」ってことなんだろうか…?
確かに最初の頃のパワーはなくなって、内輪受けで成立してる部分が多くなって来ているように思えるし、何よりやっぱり1,400円は「高い」と感じてしまうところがね~。
(図書館から借りて読んでるのに値段に言及する私もどうかと思うけど^^;)
企画自体もマンネリしてる気がするので、ここで心機一転ふりだしに戻って再構築してみるのもいいのかも。
ちなみに先日発表された第139回の芥川賞・直木賞候補は下記の通り。
<芥川賞>
- 磯崎憲一郎「眼と太陽」
- 岡崎祥久「ctの深い川の町」
- 小野正嗣「マイクロバス」
- 木村紅美「月食の日」
- 津村記久子「婚礼、葬礼、その他」
- 羽田圭介「走ル」
- 楊逸「時が滲む朝」
<直木賞>
- 井上荒野『切羽へ』
- 荻原浩『愛しの座敷わらし』
- 新野剛志『あぽやん』
- 三崎亜記『鼓笛隊の襲来』
- 山本兼一『千両花嫁』
- 和田竜『のぼうの城』
相変わらず、殆ど知らない作家さんばかりだ…^^;
選考会は7月15日。
あと、こんなニュースもあったり。
■伊坂さん直木賞予選前辞退 「ゴールデンスランバー」
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