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2008/09/14

太田忠司/奇談蒐集家

奇談蒐集家 (創元クライム・クラブ)
奇談蒐集家 (創元クライム・クラブ)

出版社 / 著者からの内容紹介
【求む奇談!】新聞の片隅に載った募集広告を目にして、「strawberry hill」を訪れた老若男女が披露する不思議な体験談――鏡の世界に住まう美しい姫君、パリの街角で出会った若き魔術師、邪眼の少年と猫とともに、夜の町を巡る冒険……謎と不思議に満ちた奇談に、蒐集家は無邪気に喜ぶが、傍で耳を傾ける美貌の助手が口を開くや、奇談は一転、種も仕掛けもある事件へと姿を変えてしまう。夜ごと"魔法のお店"で繰り広げられる、安楽椅子探偵奇談。

 

古めかしく重厚なバーの奥にしつらえられた特別室。
そこでくつろぐ変わった風貌の男。
差し出される名刺には「奇談蒐集家 恵美酒 一」の文字。
新聞広告に誘われてやってきた客は彼の前で自らの不思議な体験を語り始める。
「これこそは奇談!」と喜ぶ恵美酒を後目に、部屋の片隅にひっそりと控える恵美酒の美貌の助手・氷坂がその物語の謎を解き明かしていく…。
という、舞台設定はすごく凝っていて面白いんだけど、残念ながら内容は今ひとつピンと来なかったというのが正直なところ。

ただ、単純に「不思議な話をしてその種明かしをしてもらって終わり」ではなく、最後になって氷坂による種明かしを真実であると信じた訪問者たちがその内容に従って行動した結果…という後日談が入ってくる。
これがかなり辛辣、かつ不気味な内容。
多分、こここそが著者の本当に書きたかった部分なんだと思う。
確かにインパクトはあった。
でも、やっぱりここに至るまでの元になる話がちょっと弱かったのと、最後の仕掛けが出てくるのがちょっと遅すぎて、全体的に見るとちょっと曖昧な形で終わってしまった印象かな。

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