映画:ゴールデン・スランバー
遅ればせながら、「ゴールデン・スランバー」を観てきました。
面白かった!
原作は未読なので、展開が全く判らずに最後までハラハラしながら観てました。
(まあ、最悪の結果にはならないだろうという確信はありましたが)
伊坂さんの作品は主役だけが突出しているというよりも、周囲の登場人物もみんながそれぞれ重要な役割を担っている「群像劇」であることが多いけど、これもそういう物語ですね。
不条理な事件に巻き込まれながら必死に、そして最後まで「人を信じよう」としながら逃げる青柳、それに応えて彼の逃亡を陰ながらサポートする周囲の人間たち。
登場人物一人一人の役割と連携、何気ない会話や行動に隠された伏線、そして全員の思いが結実するラストまで、ちょっと長い(139分)けど途中でダレることなく緊張感を保ったまま観ることが出来ました。
青柳役の堺さんは役にピッタリですね。
人が好さそうなところとか、必死なんだけどちょっと微笑んでいるように見える表情とか。
起きていること、置かれている状況は最悪なのに、その間に垣間見える人の温かさに導かれながら仙台の街を走る青柳を見事に演じきっていました。
その他の登場人物では、通り魔・キルオ(濱田岳くん)と、青柳の父親(伊東四郎さん)が印象的でした。
キルオは伊坂さんらしい登場人物ですよね。
あり得ないヤツなんだけど、ちょっと感情移入しちゃう感じ。
青柳のお父さんはセリフがすごくよくてついウルウルしちゃいました。
青柳がなぜあんなことに巻き込まれなくてはならなかったのかの説明は全くないまま終わってしまうので、そこを納得できるかどうかで好き嫌いが決まってしまうかも。
私は「多分そうなんだろうなあ」と思っていたし、それ抜きでも、というかそれが説明されないからこそ面白いと思えたので充分満足でした。
エンディングテーマの『幸福な朝食 退屈な夕食』(斎藤和義)もすごくよくて、思わずエンドロールも全部観ちゃいました。
やっぱり本も読もうと思って図書館に予約したら100人待ち^^;
2007年に出版された本なのに…!
これは確実に待ってるうちに文庫化しそうかな。
まあ、それはそれでヨシですが。
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