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2010年2月の5件の記事

2010/02/28

映画:ゴールデン・スランバー

遅ればせながら、「ゴールデン・スランバー」を観てきました。
面白かった!

原作は未読なので、展開が全く判らずに最後までハラハラしながら観てました。
(まあ、最悪の結果にはならないだろうという確信はありましたが)

伊坂さんの作品は主役だけが突出しているというよりも、周囲の登場人物もみんながそれぞれ重要な役割を担っている「群像劇」であることが多いけど、これもそういう物語ですね。
不条理な事件に巻き込まれながら必死に、そして最後まで「人を信じよう」としながら逃げる青柳、それに応えて彼の逃亡を陰ながらサポートする周囲の人間たち。
登場人物一人一人の役割と連携、何気ない会話や行動に隠された伏線、そして全員の思いが結実するラストまで、ちょっと長い(139分)けど途中でダレることなく緊張感を保ったまま観ることが出来ました。

青柳役の堺さんは役にピッタリですね。
人が好さそうなところとか、必死なんだけどちょっと微笑んでいるように見える表情とか。
起きていること、置かれている状況は最悪なのに、その間に垣間見える人の温かさに導かれながら仙台の街を走る青柳を見事に演じきっていました。

その他の登場人物では、通り魔・キルオ(濱田岳くん)と、青柳の父親(伊東四郎さん)が印象的でした。
キルオは伊坂さんらしい登場人物ですよね。
あり得ないヤツなんだけど、ちょっと感情移入しちゃう感じ。
青柳のお父さんはセリフがすごくよくてついウルウルしちゃいました。

青柳がなぜあんなことに巻き込まれなくてはならなかったのかの説明は全くないまま終わってしまうので、そこを納得できるかどうかで好き嫌いが決まってしまうかも。
私は「多分そうなんだろうなあ」と思っていたし、それ抜きでも、というかそれが説明されないからこそ面白いと思えたので充分満足でした。

エンディングテーマの『幸福な朝食 退屈な夕食』(斎藤和義)もすごくよくて、思わずエンドロールも全部観ちゃいました。

やっぱり本も読もうと思って図書館に予約したら100人待ち^^;
2007年に出版された本なのに…!
これは確実に待ってるうちに文庫化しそうかな。
まあ、それはそれでヨシですが。

ゴールデン・スランバー公式サイト

ゴールデンスランバー
ゴールデンスランバー
ゴールデンスランバー~オリジナルサウンドトラック~
ゴールデンスランバー~オリジナルサウンドトラック~

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2010/02/26

コグレマサト+いしたにまさき/ツイッター 140文字が世界を変える

ツイッター 140文字が世界を変える (マイコミ新書)
ツイッター 140文字が世界を変える (マイコミ新書)

内容(「BOOK」データベースより)
本書では、ツイッターがなぜ流行ったのか、どのように進化したのか、今後どうなっていくのか解説します。また、ツイッターの影響力を感じさせてくれる使用事例も具体的に紹介します。

非常に簡潔な文章でツイッターの説明がされていてとても読みやすく、判りやすい内容でした。

ただ、それは既に私がツイッターを始めていて、ある程度その内容(使い方とか、場の雰囲気とか)を理解していたためなのかも。
ツイッターを実際に始める前に同じような入門編の新書を1冊読んだのですが、その時は何が面白いのかさっぱり理解できなかったので。

何しろツイッターというシステムは

140文字以内でつぶやくこと
140文字以内でつづられたつぶやきを読むこと

しか機能がないわけで、やってない人間に「それのどこが面白いのか」を説明するのは難しいですよねえ。
色んなことが出来るのであれば「これも出来るよ」「あれも出来るよ」と説明できますが、ツイッターは上記の2つのことしか出来ないわけですから。

その難しい説明をするためにシステムの使い方よりも、(著者本人も含めて)実際に使っている人の使い方、関わり方、考え方などに重点を置いて、それを平易な文章で丁寧に書き連ねることで説得力+親近感のある内容になっていたと思います。

まだ始めていない、どんなものか判らないでいる状態の人よりも、始めたけどそこからどうすればいいのか判らない・・・と立ち止まっている人のガイドとしては有用なのではないかと思います。

個人的にはツイッターに組み合わせて使えるサイトやアプリの情報がたくさん入っていたのがすごく参考になりました。。

以前読んだのも、どこかにまだあると思うのでもう一回読んでみようっと。
今なら理解できるかも。

ただ、タイトルにある「世界を変える」というのはどうなんでしょうねえ。
確かに今まで以上にコミュニケーションが構築しやすいシステムではあると思うのですが…もし変えられるとしたらツイッターというシステムではなくて、それを使う人の意識かな、と思います。
まあ、これは何でも同じだと思いますけどね。

ところでいつも疑問に思うのですが、ツイッターというのは一つの会社が作ったシステムですよね。
それにここまで人が集中してしまうことに問題はないのでしょうか。
規模が大きくなればなるほどシステムやリソースの問題や他の企業からの圧力など大きくなって来るような気がするのですが。
利用者にとっていつまでも安定した、気持ちよく使えるシステムであって欲しいと思います。

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2010/02/22

門井慶喜/天才たちの値段-美術探偵・神永美有

才たちの値段―美術探偵・神永美有 (文春文庫)
天才たちの値段―美術探偵・神永美有 (文春文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
一枚の絵が「もし贋物なら、見た瞬間、苦味を感じ、本物なら甘みをおぼえる」という天才美術コンサルタント・神永美有が、短大の美術講師・佐々木昭友と二人で鑑定にまつわる五つの難題に挑戦。ボッティチェッリ、フェルメールから江戸時代の涅槃図まで、古今東西の名品たちが問いかける。美術とは何か。

短大で美術講師をする佐々木昭友と、美術コンサルタントの神永美有のコンビが美術品の真贋を見極める過程を描いた連作短編集。

美術品にまつわる薀蓄話って好きなので面白く読めました。
「舌で美術品の真贋が判断出来る」(「本物」を見ると舌が甘味を感じる、らしい)という神永の設定が変わっていて面白かったです。
それだけだったら単なる特異体質でしかないけど、神永の場合はそれを裏打ちする知識と、記憶力、競争相手を出し抜く冷静さ、判断力も持ち合わせているという設定。
いわゆる「天才」ですね。
それに対して佐々木は勉強熱心な努力家で、普通よりは専門知識は持っているけれど、神永に比べれば凡人という位置づけ。
キャラクター的には神永一人の活躍でも何とかなってしまいそうな感じですが、そこに敢えて佐々木を語り手として登場させるのは神永の天才的才能と神秘性を高め、同時に他人を尊重し友情も築ける部分を描くことで好感度も高める働きもあったと思います。

ただ、この作家さんの作風なのかもしれませんが、セリフとか情景、心理描写が回りくどいというか思わせぶりというか、意味が掴みにくい感じで書いてあることがあって「だから結局何が言いたいの?」みたいな気分になってしまうことも多々ありました。
クライアントに美術品の話をしている場面とかならある程度仕方ないと思うのですが、プライベートな会話くらいはもっとシンプルに判り易くしてほしかったです。

それに、テーマが美術品だったりすると(書いてある作品が実在するのかどうかは判りませんが)どうしても実物を見たくなりますね。
作品について文章ですごく丁寧に解説されてはいるのですが、内容が面白ければ面白いだけ「実際はどんな作品を見ながら話をしているのだろう」と気になって仕方ありませんでした。

この作品は佐々木が神永のいる東京を離れ、京都の大学に助教授として赴任するのを決意したところで終わっているので「この作品だけなのかな?」と思ったら、どうやら続編がある模様。
(『天才までの距離』。早速図書館に予約済み)
次はどんな展開になるのか楽しみです。

表題作の他、「紙の上の島」「早朝ねはん」「論点はフェルメール」「遺言の色」の5編を収録。

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2010/02/06

iPhone買っちゃいました

先週の金曜日(1/29)、「1月中なら本体価格が(実質)0円!」というキャンペーンの謳い文句にまんまと釣られてiPhoneを購入(契約)してしまいました。
(ちなみに、2月1日からはほぼ同じ契約内容だけど別の名前のキャンペーンが始まってるみたいです(笑))
image通信機器というより、ちっちゃいPCって感じですね。
壁紙替えたり、アプリ入れたりとカスタマイズ中ですが、楽しいです。

第一印象はやっぱりいろんな意味で見た目がキレイだな~ということ。
ディスプレイが明るくて大きくて見易いし、ソフトのデザインもキレイです。
あと、動きが軽い。
アプリもサクサク動くし、インターネットもかなり速いです。

ただ、タッチパネルの反応が敏感すぎて意図しない部分で動いて行ってしまうので、ガサツな私にはなかなか扱いが難しいです。
Webブラウジング中に急に別のページに飛んだり(ページをスクロールしてるうちにリンクに触ってしまう)するので、ちょっとイラッとします。

同様の理由で文字の入力もなかなか難しい。
そんなに指が太いわけでもないと思うのですが(細くもないですけどね)、ちゃんと押してるつもりなのに隣の文字が表示されてることが多いです。
あと、キーボードの切り替えの法則がまだ理解できず、無意味に何度も切り替えボタンを押してすごく時間が掛かったり。
このあたりは慣れるしかないんでしょうねえ。

てな感じで新しいおもちゃ(笑)で遊んでいたのですが、入手して5日目で早くもトラブル発生!
水曜日にOSのアップデートをしていたらいきなりエラーメッセージ(1604)というのが出て動かなくなってしまったのです!
「iTuneに接続しろ」という指示(画像)が出るので、繋いでみると「復旧が必要なので復旧しますよ」とメッセージが出現。
「OK」を押すと処理が始まるんだけどそれも結局途中で同じエラーが出てしまう…という状態。
これを10回くらい繰り返したのですが、結局どうしようもなくなってしまったので本日購入したショップに持っていってそこで初期化+アップデートをしてもらいました。
で、無事復旧。よかった~♪

幸いデータはエラーが出る前にiTunesに保存してあったので、帰ってきて同期したらちゃんと元の状態に戻りました。素晴らしい!
最悪手作業でもう一回設定し直してもいいや、と思っていたのでラッキーでした。

せっかく手に入れたので頑張って活用したいと思ってます。
先達の皆様、面白い使い方やアプリがありましたらご教示下さいませ。

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2010/02/01

'10年02月の読了本

※感想を書いた本には該当ページへのリンクが張ってあります。

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