'10年09月の読了本
- 万城目学『鴨川ホルモー』(角川文庫)
最初はなかなか入っていけなかったけど、途中から面白くなって読む速度が上がった。あんな内容なのに最後は爽やかな青春小説で終わる所が見事。キャラ的には安倍よりも高村のが好きだな。映画では濱田岳くんだったのね。ピッタリだ。 - 柳瀬尚紀『日本語は天才である』(新潮文庫)
「フェネガンズ・ウェイク」を翻訳した著者による日本語についての文章。興味深い話がたくさん書いてあったけど、ちょっと自由すぎて私の固まった頭では理解するのが難しかった。「爆笑戯曲 シチ派 vs ナナ派」が一番分り易くて面白かった。 - 石持浅海『Rのつく月は気をつけよう』(祥伝社文庫)
連作ミステリー集。学生時代の友人3人+ゲスト1人で開催される飲み会の席でゲストが話す思い出話に隠された真実を他の3人が見つけ出す、という内容。面白かった。「酒の席での話」という設定に合った語り口と内容で気楽に読めた。オチもなかなかシャレてました。 - 永井路子『乱紋(上)』(文春文庫)
浅井家三姉妹の末娘・おごうの生涯を描いた作品。おごうの侍女おちかの視点で語られるんだけど、一人で勝手に焦ったり困ったり悩んだりしててやたらに慌ただしい。もうちょっと落ち着いた視点のほうが良かった。三姉妹の性格設定は面白い。 - 永井路子『乱紋(下)』(文春文庫)
最後まで苦手だった。意地悪おばさんの井戸端会議、あるいはOLのストレス発散愚痴大会を延々聞かされていたような感じ。それなのに結局おごうはどんな人物だったのかさっぱり判らなかった。2冊も読んだのに…orz - 高橋克彦『京伝怪異帖』(文春文庫)
「前に読んだことあるかも…」と思いつつ読んでみたらやっぱり再読だったw 文章のテンポがいいので飽きずに読める。ただ、全体的にセリフで物語が進んでしまう感じなので、仕掛けが複雑だとちょっと理解しづらい部分もあった。 - 浅田次郎『中原の虹(第1巻)』(講談社文庫)
まだ取っ掛かりの部分だけど、多彩な登場人物とスケール感でワクワクする。これから何が起こっていくのか楽しみ。『蒼穹の昴』とは別の物語なので忘れていても大丈夫そうだけど、これ読んだら再読してみようかな。 - 浅田次郎『中原の虹(第2巻)』(講談社文庫)
泣けた。1巻は新しい登場人物の紹介といった感じだったけど、2巻では西太后や春児など知ってる顔がどんどん登場。しかもみんな終焉に向かって進んで行くので泣き所満載だった。次は新しい時代の話になるのかな。来月が待ち遠しい。 - 天野純希『桃山ビート・トライブ』(集英社文庫)
桃山時代にロックバンドがあったら…という発想は面白かったけど、それが生かしきれてないような。主役4人の性格とそれぞれの繋がりをもっと丁寧に描いて欲しかったな。 - 坂木司『和菓子のアン』(光文社)
デパ地下の和菓子屋さんを舞台にした日常の謎系ミステリー。すごく読みやすいし面白かったんだけど、何となくスッキリしない。主人公以外の登場人物が個性的すぎて主人公のイメージが曖昧になってた気がする。もうちょっと爆発させてもよかったのでは。 - 万城目学『プリンセス・トヨトミ』(文藝春秋)
面白かった~!!超現実の中に突如立ち上がってくるファンタジーの世界。クライマックスに向かって話がバーっと広がって行くスケール感、山場を超えた後それがきれいに畳まれて行く緻密さが違和感なく同居していて素晴らしかった。満足♪
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