映画:大奥
よしながふみ作の同名マンガの映画化作品。
ほぼ原作通り。
設定はもちろんセリフや、時にはコマ割りまで。
なので安心してみていられた。
男女逆転の大奥ってテーマだから(原作もそうだけど)いわゆる「キワモノ的」になってしまう虞があるところ、きちんと真面目に丁寧に誠実に、しかも美しく作ってあるところが好印象だった。
主役の水野役のニノ(嵐の二宮くん)はカッコイイというよりも「きれい」だった。
アップの場面がけっこう多かったけど、お肌ツヤツヤだし、ほっぺたからあごにかけてのシュッとした線と、ちょっとポテッとした唇がアンバランスでよかった(はーと♪)
よく言われてるように演技はすごく上手。
セリフも上手いし(「ご内証様」に決まったあと、杉下相手に言う「心が曇る」ってセリフが一番泣けた)水野のちょっとした心の動きを視線や、背中の表情で表現しているのがよかったなあ。
剣道の試合のシーンも身体も動きもきっちり仕上がってて見ごたえがあった。
ただ、身体つきがちょっと華奢すぎたのが残念。
もうちょっと縦も横も大きい方が裃着たときに迫力あったと思うなあ。
吉宗役の柴咲コウちゃんもよかった。
若い女性なのにああいうセリフ回しを自然に口に出来るってけっこうスゴイと思うな。
原作の吉宗よりも美人過ぎるし若い分ちょっと貫禄が足りないかなという部分もあったけど、凛とした立ち姿に他を圧倒する気迫があってカッコよかった。
それ以外の役も、けっこう小さな役まで原作のイメージをそのまま持ってたように似たイメージの人が多かった。
例えば御三の間で水野に一番最初に絡んでくる同僚とか、水野の裃を仕立てる垣添とか。
その中でも私が一番期待していたのは、加納久通役の和久井映見さん。
原作の、おっとりしててちょっととぼけたところもあるようでいて、そのじつ有能で物に動じない感じが和久井さんのイメージにぴったりだな~と見る前から思っていたので。
実際その通りだったので、思っていたよりも出番が少なかったのはちょっと残念。
お庭お目見えの後で藤波をやり込める場面も見たかったなあ。
全体的によく出来た映画だった。
でも、予想以上ってことはなかったかなあ。
きれいではあったけど、「男女逆転」っていう部分が単純に描かれていただけだったのがちょっと不満。
まあ、あの話は原作の中でも完結したエピソードになっていて、その後に書いてある壮大な思想とか世界観はまだ出ていないから仕方ないんだろうけど。
連作でもっと深いところまで描いて欲しいけど、それは無理かな。
ちなみに原作のコミックスは6巻まで出ています。
(この映画の原作は第1巻のエピソード)
原作未読の方はぜひ手に取って読んでもらいたいです。
大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))![]() |
映画&原作「大奥」公式ガイドブック![]() |
映画 大奥 オリジナル・サウンドトラック![]() |
Dear Snow![]() |
※嵐のCDジャケットの写真ってAmazonにもないのね~^^;
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