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2010年12月の6件の記事

2010/12/23

映画:SP The Motion Picture 野望篇

07年秋に放送されたTVドラマの続編。
ドラマの結末を映画化するのはともかく、2部構成はないんじゃないの?と思って見るのやめようかと思ったけど、結局どうなるのか気になって見てきてしまった。
思う壺だなあ…。

確かにかっこよかった。
この映画のために武道を習得して肉体改造をした、という岡田くんのアクションが素晴らしい。
特に冒頭のテロリスト追跡シーンで井上が車の上や、壁を走ったりするところは何度もTVで見てたけど実際見たらやっぱり「おお!」と思ったし。
あと後半の襲撃シーンも次から次に繰り出される敵の攻撃を紙一重のところで躱していく井上の無駄のない動きが美しかった。
そしてあの体力!
走ってるの見てるだけで息が切れて、お腹が痛くなってきそうだった^^;
それにしても後半のシーン。
いくら夜の官庁街だからってあんなに車の一台も通らないほど無人になってるわけがないし、一般道で爆弾が爆発するなんてあり得ない(笑)
しかも、それに対峙してるのが数名のSPだけって…どんだけ過酷なお仕事ですかw
ただ、このシーンはずっと夜で暗い上にみんな黒っぽい服を着てほぼ無言で闘っているので、迫力は伝わってくるものの誰がどうなってるのかよく判らなくなることがあったのが残念。
あと、井上以外はあそこでかなり重傷を負ったから、次の「革命編」では井上一人で尾形らの計画に挑むのかと思ったら予告編では他のメンバーも普通に登場してるので驚いた。
どのくらい時間が経ってる設定なのか判らないけど、それにしても回復早すぎでしょw

でも、アクション以外の部分はどちらかというと地味な感じ。
全体的なイメージはドラマの時とあまり変わってなくて、映画ならではのダイナミックな設定や雰囲気が感じられなかった。
もちろんドラマの続編であり基本的な登場人物も設定も変わってないから当然かもしれないけど、「だったら続編もドラマでいいのでは?」というのが正直な感想。
しかもこの映画、ドラマの時点での設定をほとんど何も説明せずにいきなり始まるんだよね。
つまり最初から「ドラマを見て設定が判っている」のを前提にした作りになっている。
私はドラマを見てたから(だいたい)大丈夫だったけど、ドラマを見てなくて映画だけ見に来た人は理解できたのかな?と心配になった。
(実際、帰りの電車で隣に座った2人組は「井上って何?超能力者?」とか言ってたし…。まあ、この映画の井上だったら「当たらずとも遠からず」かもしれないけどw)
映画にするなら映画単独で納得出来るような作りにするべきじゃないかと思うけどなあ。
昨日は「レディスデー」で1000円で見られたからよかったけど、これで1800円は出したくないかなあ。
(そうか、だから昨日は混んでいたのかも)
多分後編も見ると思うけど、そのときも安く見られる日を選ぼうっと。
そのときは「やっぱり映画にして正解だった。安く見られて得した」って思いたいな。

ちなみに今回の個人的なツボは「もしかしたらこれ打ち返すとか?」と思ったら、ホントに打ち返したところw
あと、何度も襲撃されて周りで人(敵も味方も)がバタバタ倒れてるのに、「日本が危険な時だ。どうしても官邸に行く!」と言って老体に鞭打って官邸まで走り抜き、そして最後に井上に「よくやってくれた。ありがとう」とお礼を言った官房長官。
いい人だ。

映画「SP」公式サイト (注:音が出ます)
ドラマ「SP」公式サイト

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2010/12/17

石持浅海/賢者の贈り物

賢者の贈り物
賢者の贈り物

内容紹介

古今東西の古典・名作が、現代に蘇る――。同期の女の子を呼んで開いた週末の鍋パーティー。みんなを送り出した翌朝、部屋には、女物の靴が一足。代わりに家主のサンダルがなくなっていた!――週明け出社しても、その間違いを誰も申し出てこないのはなぜ? (ガラスの靴)。フイルム・カメラから、デジタル・カメラに切り替えた私に、妻がプレゼントしてくれたのは「カメラのフイルム」だった!? 私がフイルム・カメラを使用していないことは、妻も知っているはずなのになぜ? (表題作・賢者の贈り物)。本格推理の新旗手が、軽妙、洒脱に古典・名作に新たな息吹を吹き込んだ意欲作10篇を収録する。

自分の身の周りで起きたある状況について主人公(+その仲間)が何故そうなったのか、相手は何を考えているのかを考察して答えを導き出すという思考系ミステリー短篇集。
物語のモチーフはそれぞれ古典文学や昔話から取られている。
こういうタイプのミステリーって嫌いじゃないけど、10編も続くとやっぱり飽きるというか読むのがめんどくさくなってくるな(笑)
「ああでもない」「こうでもない」って悩んでる登場人物を見てると、「もうどっちでもいいじゃん」って言いたくなってくる。(身も蓋もない^^;)
読みやすかったけど一気に読まずに少しずつにしたほうがよかったかも。

以下、一話ずつ感想。

「金の携帯 銀の携帯」
モチーフは「金の斧と銀の斧」。
これはなかなか面白かった。
確かにこの状況になったらけっこう迷うかもなあ…。
で、私はけっこう小心者で、それでいて思い切りもよくないので結局一番中途半端な真ん中を選んでしまうような気がするw
ただ、主人公が直った携帯をどうやって受け取ったのかが謎。
普通預けた店に引取りに行くでしょう。
じゃないと代替機も返せないし。

「ガラスの靴」
モチーフは「シンデレラ」。
飲み会の帰りに女の子が靴を間違えたくらいでなんでそんなに悩むのかが理解出来ない。
まあ、そうでないと話が終わってしまうわけだが。

「最も大きな掌」
モチーフは…「パリスの審判」かな?
命題の意味は何だったのか謎のまま終わってしまうのはずるいと思う。

「可食性手紙」
モチーフは「やぎさんゆうびん」。
設定が面白かった。
試験の最中に発生した謎を前に、試験に集中しようと思いつつもついつい思考が謎に引っ張られてしまう主人公の女子高生の心理描写がリアルで微笑ましい。
ただ、その後の謎解きの部分はちょっと性急で直球すぎたかな。
もうちょっと余韻が欲しかった。

「賢者の贈り物」
モチーフはそのまま「賢者の贈り物」。
「面倒くさいけどいい話」と読むべきか、「いい話だけど面倒くさい」と読むべきか。
(まあ、この中にあるのはみんなそんな感じだけどね(笑))
その答えが合ってるかどうかよりも、自分の行動についてこんなに考えてくれるパートナーがいるだけで幸せなんじゃないの?という気がするな。
ただオリジナルの「賢者の贈り物」を踏襲してお互いに贈りあう設定が欲しかった。

「玉手箱」
モチーフは「浦島太郎」。
これも「結局なんだったんだよー!」という結末。
途中の推理もあまり好きじゃないなあ。
例えば現金が入ってたとしても、その現金に来歴が書かれているわけでもないんだから何のお金か判らないんじゃないの?という疑問が。
そこには言及しないの?

「泡となって消える前に」
モチーフは「人魚姫」。
これはロマンチックなラブストーリー。
でも、まあ本人たちはともかく傍から見るとやっぱりちょっと面倒くさいな(笑)

「経文を書く」
モチーフは「耳なし芳一」。
落とし所が強引。
「条件反射」って…。

「最後のひと目盛り」
モチーフは「最後の一葉」。
身体に悪そう。

「木に登る」
モチーフは「旅人とクマ」…らしい。(私は知らないお話だった)
なんで最後腹立ててるのかよく判らない。
「人の気も知らないで」ってことだと思うけど、自分も損しなかったんだからそんなに怒ることないんじゃないの?

という10編でした。

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2010/12/14

澤康臣/英国式事件報道 なぜ実名にこだわるのか

英国式事件報道―なぜ実名にこだわるのか
英国式事件報道―なぜ実名にこだわるのか

内容(「BOOK」データベースより)
殺人事件では被害者の経歴を詳細に書き、容疑者は逮捕前から顔写真を掲載、ただの乱痴気パーティを長文で報じるイギリスの新聞。下世話?野次馬根性?残酷好き?しかし、日本人記者が見た報道の現場には、「ジャーナリストの役割」に対する確固たる認識があった。

現職のジャーナリストである著者が大学の研究員としてイギリスに滞在していた時に、実際に関係者にインタビューした内容を元に書かれた本。
報道関係者はもとより、警察や被害者の支援団体などいろいろな立場からの意見を取り上げてあるので一定の説得力はあると思う。

ただ、「もしも自分が報道される側になったら」と考えると、著者やインタビュー相手の報道関係者の言う「表現の自由」や「事件ではなく人間を書きたい」という理屈はなんとなく自分のやっていることの正当化、言い訳に聞こえてしまって素直に納得できない部分があった。

特に現在のようにインターネットの普及でメディア関係者でなくても実に容易に、無自覚に情報を拡散できるツールを一般市民が手に入れてしまった現在においては、それ以前とは情報の扱われ方が一変しているはず。
報道するメリットというのも理解はできるけれど、一度表に出たらそれこそ永久に地球上に漂い続け、いつでも誰でも簡単に検索出来てしまう現在のシステムを考えたら、記事にされる側にとってはそんなに簡単な問題ではないよね。
記者や警察は事件が終わったら終わりかもしれないけど、事件の直接の関係者(特に被害者)は一生それと付き合っていかなくちゃならないわけだから。
たしかにその先まで考えていたら記事なんて書けないのかもしれないけど、そのあたりにももっと踏み込んで欲しかったな。

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2010/12/06

東野圭吾/聖女の救済

聖女の救済
聖女の救済

内容(「BOOK」データベースより)
男が自宅で毒殺されたとき、離婚を切り出されていたその妻には鉄壁のアリバイがあった。草薙刑事は美貌の妻に魅かれ、毒物混入方法は不明のまま。湯川が推理した真相は―虚数解。理論的には考えられても、現実的にはありえない。

ガリレオシリーズ4作目で 「容疑者Xの献身」に続く長編。

冒頭に犯人が明示されて事件が発生、その後どうやってその犯行を証明するかを描く、いわゆる倒叙形式のミステリー。
犯行の可能性や手法の検証、容疑者への取調べなど一つ一つの要素が細かく丁寧に描かれているけれど、それによって物語が停滞することはない。
スピーディーな展開で興味をどんどん先へ先へと向かわせる。
その文章力と構成力が素晴らしかった。

そして湯川によって解き明かされるトリックがすごい。
技巧的にではなく、心理的な意味で。
それを可能にするために払われた犠牲と精神力、それを支えた犯人の被害者への想いを考えると下手なホラーよりも恐ろしい話だと思う。
作品中にはそういうバックグラウンドまで描かれていないけれど、トリックの内容を知った時点で読者にそこに至る犯人の心情や行動を想像させ、そして勝手に怖い思いをさせることの出来る力を持った仕掛けだった。

ただ、トリック自体は特に「物理的」ではない(むしろ「心理的」)ので、果たしてこれを湯川に解かせる必要はあるのかな?という気がしないでもない。
同じ長編の「容疑者X~」でも同じような感想を持った記憶があるので、物理トリックだけではこのくらいの長さまでひっぱるのは難しいってことなのかな。

あと、あれほど「子ども」にこだわってそれに適さない恋人をバッサリ切り捨てられるような人物であれば、結婚相手には事前にそうした検査を受けるよう強制しそうな気がするんだけど。
そうした確定的な可能性がないのに、何故彼女だけが1年の交際期間の中で捨てられずに結婚できたのかがちょっと謎だったな。

この作品で特筆すべきはTVドラマのオリジナルキャラクターである「内海薫」が登場したところ。
(実際に作品に登場するのはこの作品と同時刊行された『ガリレオの苦悩』に収録された「落下る(おちる)」のほうが先らしいけど)
ドラマとは違って草薙の直属の部下でコンビを組んで捜査する新人刑事という設定だし、キャラクター的にもドラマのほうは直感力と情熱が前面に出ている感じだけど小説ではそれもありつつそれ以上にクールな印象。
頭も良くて湯川と互角とはいかないけど、それなりに渡り合ってる。
意見が対立することがあってもドラマのように大声を出したりぜずに冷静に自分の意見を主張して、引くときは引くという感じ。
無駄なやり取りがないので展開がスピーディーで読んでいて気持ちよかった。
ただ、ドラマ(映像)的にはやっぱりもっと派手に言い合いしたり、必死さが前に出ていたほうがいいんだろうなという気もする。
作品中、内海が電車移動するときに福山雅治の曲を聞いている、というシーンがあるのが笑えた。

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2010/12/04

畠中恵/ゆんでめて

ゆんでめて
ゆんでめて

内容(「BOOK」データベースより)
身体は弱いが知恵に溢れる若だんなの、史上最大の後悔。ズレてはいるけど頼りになる妖たちも、今度ばかりは、助けられない?「しゃばけ」シリーズ第九弾。

分家して小間物屋を開いた腹違いの兄夫婦に子どもが出来たというのでお祝いに駆けつけようとした若だんな一行。
その途中の脇道で偶然人ならぬものに出会ってしまい、その後を追いかけて本来なら「ゆんで」(弓手=左手)に曲がるところを「めて」(馬手=右手)に行ってしまったために起きる様々な事件とその結末の物語。

「しゃばけ」シリーズ第9弾。
表題作他「こいやこい」「花の下にて合戦したる」「雨の日の客」「始まりの日」の5編を収録。
このシリーズ、ほぼ全部読んでいるし、決して嫌いではないんだけど、何故か「う~ん…?」と思ってしまうことが多い。
物語の展開とか、言葉の選び方とかがすんなり頭に入ってこなくていちいち引っかかる感じ。

いつも気になるのは一太郎が会話中で自分のことを「われ」っていうところ。
そういう言葉があるのは知っているし、多分その時代の一太郎のような境遇の人物が使うのに適した言葉ではあるから使っているのだとは思うのだけれど、個人的な感覚ではどうも違和感があって。
単純に「私」でいいんじゃないの?とか思ってしまう。
(実際に「私」が使われているところもあるし)

あと、今回の話で行くと、まず冒頭に左に行くところを思わず右に行ってしまった若だんなの記述があって、そこから4年経ったところから話が始まる。
で1話ごとに3年後、2年後と時間が遡って最後にその当日の話が語られる…という構成なんだけど、最後の話がちょっと長いように感じた。
設定がゴチャゴチャしすぎてるし、読後感もあまりよくなくて、なんとなく無理にお話を作ってるという感じに読めてしまった。
あそこは最初と最後の部分だけでスッキリまとめたほうがよかったように思う。

ただ、最初からちょっとしんみりした感じで始まって途中の花見のところでは、今までの登場人物があちこちからやってきて一堂に会したりしていたので、一瞬「え?これで最後なの?」と思ってちょっと焦ったのも事実。
なんだかんだ言いつつ、やっぱり終わってしまうのはさみしいんだな(笑)

と言っても、もうシリーズ開始から何年も経って若だんなもそれなりに年を重ねてきているわけだから、このまま病弱で10歩歩いたら倒れるキャラのままではやっぱり無理が出てくるんじゃないかなあ。
毎回毎回病弱話ばっかりにページが割かれているのはちょっとわずらわしいし、これからの話の展開(嫁取りや長崎屋の跡継ぎ)にも障りがあるでしょう。
もうちょっと、せめて「町内は出歩けるけど、無理をすると寝こむ」くらいには元気になってもらいたいな。

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2010/12/01

'10年12月の読了本

  • 上野正彦『死体検死医』(角川文庫)
    法医学の第一人者である著者の豊富な経験がたくさん紹介されていて面白かった。どんな事件、依頼についても先入観を持たず自分の経験や知識に基づいて真摯に対応している姿に感銘を受けた。特に「宇宙人の解剖ビデオ」(?!)を見せられた時のエピソードが良かった。
  • 畠中恵『ゆんでめて』(新潮社)
    しゃばけシリーズ第9弾。このシリーズ、決して嫌いではないんだけど何故かいつも「う~ん…?」と思ってしまう。言葉の選び方とか、話の進み方とか。今回も同じ。いろんなところで引っ掛かった。特に最後の話、あんなに面倒な展開にする必要なかったと思うんだけどなあ。
  • 東野圭吾『聖女の救済』(文藝春秋)
    面白かった。一つ一つの要素がすごく丁寧に書いてあるのに全く停滞せずにスムーズに読ませる文章、構成が素晴らしかった。あのトリックはすごい。技巧的ではなく、心理的に。ただ、その分、ガリレオでないと解明出来なかったのかなあ?という疑問も残る。
  • 東野圭吾『ガリレオの苦悩』(文藝春秋)
    短編集。こちらも面白かった。湯川が解明すべき「物理トリック」という意味ではこちらのほうが相応しいかも。特に「撹乱す(みだす)」は、緊迫感があってよかった。内海とのコンビネーションもスピード感があって読んでて気持ちいい。
  • 澤康臣『英国式事件報道 なぜ実名にこだわるのか』(文藝春秋)
    加害者、被害者だけでなく周囲の人物まで実名で報道するイギリスの事件報道について書かれた本。現職の記者である著者が多数の現地の関係者にインタビューした内容が書かれているので一定の説得力はあったけど、報道される側になったらと考えるとやはり無条件に納得は出来ないなあ。
  •  石持浅海『賢者の贈り物』(PHP研究所)
    自分の身の周りで起きたある状況について主人公(+その仲間)が何故そうなったのかを考察して答えを導き出すという思考系ミステリー短篇集。古典文学や昔話をモチーフにしたお話それぞれよく出来ていていると思うけど、同じパターンなので読み続けるとちょっと飽きる。
  • 矢崎存美『キッチンぶたぶた』(光文社文庫)
    12冊目のぶたぶたシリーズ、とのこと。今回は洋食屋「キッチンぶたぶた」のマスターとして登場。ちょっと強引だなあという展開もあるけど、やっぱりぶたぶたのキャラには負けるw 今回もほのぼのしました。
  • 篠田真由美『風信子の家』(カドカワエンタテイメント)
    建築探偵桜井京介シリーズのスピンオフ作品。京介の大学の恩師 神代宗教授が主人公の短編ミステリー集。(京介や蒼も出てくる)あまり明るい話はないけど、結末に暖かさや救いがある話が多くてよかった。途中で挫折してる本編もまた読んでみようかな。
  • 大倉崇裕『警官倶楽部』(祥伝社文庫)
    友人の借金返済のために宗教団体の裏金を強奪する警察マニアたち。次々に目の前に現れる問題をそれぞれの得意分野を結集させて切り抜けて行く。登場人物が多いのでキャラを把握するのが大変だけど、そこを気にしなければスピード感があって一気に読めて楽しかった。
  • 高田崇史『クリスマス緊急指令』(講談社文庫)
    連作短編集かと思ったら、アンソロジー的な作品だった。最初の予想と違ったせいか、バラバラな作品の雰囲気に馴染めず全体的に今ひとつな印象。その中では「k's Bar」を舞台にした2作品は落ち着いた雰囲気でオチも判りやすくて一番良かった。

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