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2011年3月の7件の記事

2011/03/27

大倉崇裕/やさしい死神

やさしい死神 (創元推理文庫)
やさしい死神 (創元推理文庫)

落語雑誌の編集部員・緑と彼女の上司である牧が探偵役となって、寄席や落語家周辺で起こる事件を解決する連作短編集。
表題作の他「無口な噺家」「幻の婚礼」「へそを曲げた噺家」「紙切り騒動」の5編を収録。

『三人目の幽霊』『七度狐』に続くシリーズ3作目。
前の2冊は人物設定や事件の内容が何となくしっくりこなかったけど今作は全てがぴったりおさまっていてすごくよかった。
編集者としても落語ファンとしても成長した緑と上司の牧のやり取りもスムーズだし、内容も<落語>との組み合わせがちょうどいい日常の謎系で安心して読めた。
悪人が出てこないし、結末も相手への思いやりが感じられるものばかりで、読んだ後暖かい気持ちになれた。

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2011/03/11

20110311 東北・太平洋沿岸地震

3月11日 14:46 三陸沖を震源とするマグニチュード8.8の大地震が発生。
日本中の広い範囲で大きな揺れを感じ、ほとんどの海岸に津波警報、または注意報が発令された。

地震の揺れや津波によって震源に近い東北地方を中心に広い範囲で甚大な被害が出ている模様。

首都圏でもこの地震によってJRをはじめとする鉄道各線が運転を見合わせ、首都高も通行止めになるなど交通網がマヒ状態に。

私は勤務先(埼玉県)で地震に遭遇。
幸い私自身も周囲も被害はなかったものの、自宅に帰る足が確保出来ず会社に泊まることになった。
それでも、電気も水道も無事だし食料も確保出来たのでラッキーなほうだと思う。

不安な思いで夜を迎えている人も多いはず。
少しでも安全な場所で暖かい夜が過ごせますように。

まだ余震も続いているので、皆さんもどうぞご注意ください。

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2011/03/08

iPhoneアプリ:図書館日和

利用する図書館を指定して、借りたい本を検索すると在庫状況や現在貸し出し可能かどうか調べてくれるアプリ。

図書館日和

本の検索はキーワード入力でも、バーコード読み込みでもOK。
貸し出し可能であればそのままその図書館の予約ページにジャンプして予約することも出来るようになっている。
貸し出し不可や、すぐには予約しない場合は「読みたいリスト」の登録しておくことも。
このリストはその後他の項目を追加して「予約した」「借りた」「読んだ」のリストにもなる。

本の管理は「ブクログ」を使っているけど、図書館本に限って言えばこちらのほうが管理しやすいかも。
特に私が利用しているエリアの図書館は予約出来る上限が1人10冊までで、予約したくても枠がないという場合が多いので「予約のためのリスト」を作っておいて枠が出来たらすぐに予約という使い方が出来るので便利そう。

ただ、検索結果の本や作家の名前がリンクされている先がウィキペディアなのはちょっと不思議。
作家の名前はともかく本の名前で登録されている項目なんてよっぽどの話題作や大作、古典あたりしかないんじゃないかと思うんだけど。
あと、私は使い始めたばかりなのでまだよく判らないけど、検索結果が確実じゃない(在庫があるはずなのに「ナシ」で出てくるなど)とか、書籍名での直接検索が出来ないとかいう問題もあるらしい。
その辺は今後のバージョンアップに期待したい。

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2011/03/06

手編み:マリンブルーのダイヤ柄バッグ

かぎ針編みのバッグを編んでみました。
大きさは幅35cm×高さ25cmくらい(本体のみ)。
ダイヤ柄の透かし編みがレトロ風の可愛いバッグが出来ました。

110316nitting-1

編地アップ(クリックすると拡大します)
110316nitting-2

久々の手編みネタです。
過去ログ見たら09年11月が最後。
その間もドイリーくらいはいくつか編んだような気がするけど、確かに大きなものは久しぶりかも。
池袋にキンカ堂がなくなってしまった影響の大きさを今更ながら実感します。
近場に手芸屋さんがないとなかなか始められないんですよね。

ということで、今回は通販(フェリシモ)の手編みキットを利用してみました。
購入したのはこの↓キット。
ざくざく編んで大活躍!透かし柄が目を引く かぎ針編みバッグの会(6回限定コレクション)
綿とポリエステル混紡の糸(70g×2個)と編み方の説明書がセットになって1セット2,000円(送料別)です。
そんなに安くはないけど、無駄が出ないし糸もデザインも悪くないので妥当な値段かなと思います。
月1つづつ計6回で完結するシリーズものなのでしばらく続けてみようと思ってます。

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2011/03/04

小路幸也/ラプソディ・イン・ラブ

ラプソディ・イン・ラブ 
ラプソディ・イン・ラブ

夏のある日、古びた小さな家に集まった5人の役者たち。
かれらは全員が役者であると同時に、家族でもあった。
死期が近い名優の最後の映画のために、バラバラになった家族の、最初で最後の同居生活が始まる。

各章ごとにそれぞれの登場人物の視点で語られる構成が効果的。
それぞれのシーンのセリフや動き、心理状態を表現するだけでなく、視点である人物が相手をどう見ているかも同時に表現されていて彼らの関係性が判りやすかった。

真実とも虚構ともつかないセリフも、自然や食事で表現される季節の描写も美しく柔らかい言葉で綴られていてとても読みやすい。
役者としてカメラの前にいるときの張り詰めた空気と、カメラを離れて家族として接するときの穏やかな弛緩が絶妙に配置されて気持ちよくページを繰ることができた。

あとから考えると、家族全員が揃ってその世代で名前が上がるほど演技が上手い役者だったり、しかもそれをお互いが認め合える穏やかな関係だったり、普通では考えられない劇的な過去を持っていたり…とちょっと出来すぎではと思える部分もある。
でも、だからこそただひたすら彼らが作り出す大人の家族の最後の物語に没頭することが出来た。

予告なく始まるオープニングから、静かな悲しみと祈りそして明るく穏やかな未来を感じさせるエンディングまで「小路組」の仕事を堪能でき心地よい余韻の残る作品。

大満足。

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2011/03/02

山本一力/たすけ鍼

たすけ鍼 (朝日文庫)
たすけ鍼 (朝日文庫)

江戸・深川の鍼灸医 染谷(せんこく)が天才的な鍼灸の腕と、人柄でさまざまな問題を解決していく物語。
最初の2編のみ短編で、その後は続き物という構成。

短編2編は読みやすく面白かったけど、その後はそれまで平穏無事そうだった染谷の周囲で急に次から次へと事件や騒動が持ち上がるので慌しい。
人の出入りが多くて、しかもみんな似たような大店の主人ばかりで誰がどんな人物なのかわかりづらかった。

一番ガッカリしたのは決着がつかないままの事件が残っているのに物語が終わってしまったこと。
ネットで検索したらどうやら続編があるらしい。
なんらかの事情でこの作品だけでは完結できなかったのかもしれないけど、それならそれで本にするときにちゃんとその旨書いておくのが読者に対する礼儀じゃないのかなあ。

登場人物の性格や行動、物語の展開はいつもの山本さんの作品らしく、丁寧で気持ちのいいものだっただけにその部分が残念だった。

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2011/03/01

‘11年03月の読了本

  • 木内昇『漂砂のうたう』(集英社)
    最初のほうは話がどう進むのか見えなくてなかなか進まなかったけど、中盤過ぎてからは面白くなって一気読み。決して明るい話ではないし、主人公の不甲斐なさにイライラすることもあるけど、それを全て受け止める結末が印象的だった。
  • 『ぼくの歌が君に届きますように』(ポプラ社)
    6人の作家による青春音楽小説アンソロジー。音楽と青春がテーマなので爽やかなサラッとしたおはなしがほとんど。その中で18世紀のヴェネツイアを舞台にした「ピエタ」(大島真寿美さん)のしっとりと落ち着いた雰囲気がよかった。続きが読みたくなる作品。
  •  大倉崇裕『やさしい死神』(創元推理文庫)
    『三人目の幽霊』『七度狐』に続くシリーズ3作目。前の2冊は人物設定や事件の内容が何となくしっくりこなかったけど、今回は面白かった。編集者としても落語ファンとしても成長した緑と上司の牧のやり取りも、日常の謎系の内容や結末もスムーズで全編すごく楽しめた。
  • 井上ひさし『東慶寺花だより』(文藝春秋)
    縁切り寺である鎌倉・東慶寺に駆けこんでくる女たちの姿を描いた連作短編集。1編3~40ページの小編だけど、それぞれの夫婦や家の姿が作品ごとに描き分けられてどれも面白かった。傷ついた女たちを暖かく迎える東慶寺の御用宿・柏屋の主人や奉公人の描写もいい。

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