映画:ブラック・スワン
怖かった~(>_<)
「サイコサスペンス」と聞いていたけど、私にとってはほとんど「ホラー」の世界(泣)
普段観る映画はあまり深く考えないで笑えるアクション映画が多いし基本的に怖い話が苦手なのでこういう作品に免疫がないせいかもしれないけど、それにしてもこんなに怖いとは思わなかった。
とにかく主役のナタリー・ポートマンの存在感が圧倒的。
完璧な技術を持ちながら消極的な性格のため舞台で大きな役に恵まれないバレリーナのニナ。
自分の技術や努力に対する自負、それが認められないことへの焦燥感や挫折感、いつまでも自分を子供扱いしてコントロールしたがる母親への苛立ちなどで不安定に揺れ動くニナの心理がごく短いシーンの積み重ねの中で的確に表現されていた。
そのニナが次の公演の主役に抜擢されることで起こる他のメンバーとの軋轢、自分が欲しいものを持っているライバルへの憧れと嫉妬、演出家との駆け引き、そして何より大役を与えられたことへのプレッシャーで更に混乱しどんどん壊れていく様子が凄まじかった。
特にニナの身体のあちこちが傷つき血が流れるシーン(ニナの妄想)では怖くて目を開けていられない部分がいくつもあった。
いつも見るアクション映画でも殴られたり、蹴られたり、刀で斬られたり、銃で撃たれたりなど傷ついたり血が流れるシーンはたくさんあるけど、そういうのよりも身体の一部分に集中的に加えられる痛みの描写のほうが精神的にキツイ。
(多分、痛みを自分で想像できるから)
という感じで痛かったり怖かったりするシーンはたくさんあったけど、その狂気の果てに辿り着くラストは意外なほどきっぱりと潔く、清清しささえ感じられてここだけは安心できた。
一般的に言うと決して「ハッピーエンド」ではなかったけど、彼女にとっては幸せな結末だったのかも。
全編緊張感に溢れた濃密な2時間で作品としてはすごくよくできていて面白かったけど、私の脆弱な神経は限界ギリギリ。
といいつつ、ひと晩寝たら引きずらないあたりは図太いと思うけどw
ニナもこんな性格だったらあんなに壊れなくて済んだのにねw
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コメント
テレビの宣伝CM見ていても、なんだかゾクゾクくるものがありますものね。R15+とか表記されていたような。ということはtakoさんの年齢は・・・、な、なるほどw(^^;<違う
投稿: ムムリク | 2011/05/16 21:57
■ムムリクさん
公式サイトの予告編を見るとストーリーの主だったところはだいたい把握できる感じです。
でもこの映画はそれ以外の小さなシーンにこそ本質があるような気がします。
怖いけどよく出来ている作品だと思うので、興味があったら見てみてください。
(体調がいいときにw)
投稿: tako | 2011/05/16 22:31
私も「サイコサスペンス」とは知っていましたが、ああいう展開とは思わず、衝撃を受けました。しかも、母が隣りにいるので落ち着かないったらありゃしない(^^;)。母はコントロールしたがるタイプなんです……。
>全編緊張感に溢れた濃密な2時間で作品としてはすごくよくできていて面白かったけど、私の脆弱な神経は限界ギリギリ。
まったく同感です。怖くて痛くてイヤなんだけど、引きつけられて見ずにはいられない映画でした。
投稿: Tompei | 2011/05/17 07:27
■Tompeiさん
こんにちは。
>母はコントロールしたがるタイプ
あらら…^^;
まあ、それ以外にも「親と一緒じゃ気まずい」場面はたくさんありましたよねw
>引きつけられて見ずにはいられない
私の場合、例によって例のごとく途中でトイレに行きたくなったのですが、どこで席を立っていいのか判らなくて結局最後まで見てしまいましたw
怖かったので人に勧めるのは気が引けますが、出来れば見てもらって感想を語り合いたい映画ですよね。
投稿: tako | 2011/05/17 20:26