有栖川有栖/長い廊下がある家
火村准教授+作家アリスコンビの短編集。
相変わらずの安定感で安心して読めた。
有栖川さんは事件の前の導入部が上手い。
事件から遠いところから始まって丁寧に情景を切り取りつつ、少しずつ核心に近づいていく描写が「何がはじまるのかな」という期待と緊張を適度に高めてくれる。
火村とアリスのセリフの応酬も面白いし、結末が明快でスッキリしてるのも好き。
表題作他「雪と金婚式」「天空の眼」「ロジカル・デスゲーム」の4編を収録。
「天空の眼」は珍しくアリスが一人で謎を解く話。
「ロジカル・デスゲーム」は逆に火村が一人で苦境に陥る話。
今回もいろんなバリエーションの話があって楽しかった。
ちなみに「ロジカル・デスゲーム」に出てくる確率の話は解説されてもよく判らなかった…。
ホントに数学的才能がないよなあ(ーー;)
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コメント
それはぜひ夏以降に発売されるのではないかという、小波先生著の確率の本をお読みいただくということで、ひとつ。中公新書らしいです。
投稿: ムムリク | 2011/06/14 21:51