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2011/06/25

柳広司/最初の哲学者

最初の哲学者
最初の哲学者

ギリシア神話や古代ギリシアの偉人を題材にした短篇集。

全て10~15ページほどの小編なのでサクサク読める。
短い枚数の中に登場人物の関係性や言動がスッキリまとまっていて判りやすかった。

中でもミノス王の娘アリアドネが主人公の「恋」が面白かった。

わたしには、いきあたりばったりに己の幸運のみを信じて突き進み、自分を少しも疑わず、またけっして振り返ろうとしないあなたの生き方が、ひどく眩しいものに思えてなりませんでした。

これ、アリアドネが自分の国にやってきた青年・テセウスに対して抱く感想なんだけど…褒め言葉ですか?^^;
このあとテセウスはアリアドネの助言で迷宮から無事脱出し2人でテセウスの故郷に向かって船出するんだけど、その後の結末が見事。
そういう考え方もありますか、と感心した。
「王女メデイア」のメデイアは判りやすい残虐さだったけど、アリアドネは屈折していて判りにくい分たちが悪いな。
原作ではどんな話なのか気になる。

それにしても神話の主人公ってみんな王様や王様の家族なのね。
一般市民は物語の主役にはなれないのかしら。
そうかと思えばどこからかやってきた誰とも判らない人物が王様になっていたりするし。
これも貴種流離譚の一種なのかな。

関係ないけど海堂尊氏の『アリアドネの弾丸』のアリアドネは何の比喩なんだろう。

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コメント

>それにしても神話の主人公ってみんな王様や王様の家族なのね

まあ、そもそも”神話”ですからね(^^; 登場しないこともないけれど、いわゆるわたしたちのような庶民がでることはないようですね。

#ふとみたら、ゴルディアスは農夫らしいですし。

投稿: ムムリク | 2011/06/25 11:32

■ムムリクさん
確かに日本の神話も~尊とか~媛とかばっかりですもんね。

ゴルディアスって初めて聞きました。
結び目を作った人?
「解けないなら切っちゃえばいいじゃん」ってのもけっこう乱暴な話ですね…^^;

投稿: tako | 2011/06/26 09:01

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