宮木あや子/ガラシャ
主君殺しの重罪人となり殺された明智光秀の娘であるガラシャこと玉子の哀しみに覆われた半生を描いた作品。
想っても想っても報われない人たちばかりが出てきて全体的に重く苦しい物語だった。
この話を読む限りでは玉子にとって信仰が救いだったのかどうかも疑問。
基本的に誰にも共感できないまま読み進んでいたけど、玉子が死に望むシーンはとてもよかった。
Wikipedeiaで玉子の最期のときに糸は立ち会っていないと書いてあるのを読んで、「かなり精神的にも近い関係だったろうに何故かな?」と思っていたけどその疑問への回答が描かれていた。
ただ、この場面でかなり感情的に盛り上がって「これで終わったのね」って気持ちになっていたので、その後に続く「幽斎」の章はちょっと長すぎて飽きた。
ラストは少しだけ明るく晴れ晴れとしたシーンで終わってホッとできた部分もあるし書いてある内容(幽斎と光秀の関係)は興味深かったので不要だったとは思わないけど、もう少し短いか、あるいは内容を分割して他の章の間に入れるとかしたほうがよかったのではないかと思った。
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投稿: 藍色 | 2012/04/06 18:00