梓崎優/叫びと祈り
外国語に堪能で、それを生かして国際的な雑誌の記者として働く青年・斉木を主人公にした連作短編集。
なんだか不思議な味わいの物語だった。
ミステリーでもあるし、同時に斉木の心象風景でもあるような。
サハラ砂漠の真ん中や、アマゾンの奥地など物語の舞台となる場所があまりにも自分のいる場所とかけ離れているので、その場所の情景をイメージするのが難しかった。
斉木も主人公ではあるのだけれど、どこか印象が薄いし。
でもそれがすべて最終話「祈り」の圧倒的なラストシーンで覆される。
非常にきちんと計算された物語だったんだなあと思う。
「祈りは届く」
<収録作品>
砂漠を走る船の道 / 白い巨人(ギガンテ・ブロンコ) / 凍れるルーシー / 叫び / 祈り
あ、ただ「凍れるルーシー」の結末はよく判らなかったな。
これってホラーなのかな?
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