たつみや章/月神の統べる森で
縄文文化と弥生文化がぶつかり合う時代を舞台にしたファンタジー。
児童文学とのことだけど、深いテーマを丁寧に描いてあって読み応えがあった。
登場人物のキャラクターも魅力的。
特に自分の本当の姿を知った少年・ポイシュマが家族と別れるシーンが感動的だった。
でもその後大切な人を失ったポイシュマが怒りにかられてワカヒコを殺しに行こうとするあたりの描写はそれまでと一変して急に拙速な感じになってしまったのが残念。
彼が生まれて初めて誰かを憎むという感情を持ったシーンなのでもっと丁寧に描いて欲しかった。
それから、新しく入って来た人々が一方的に悪役であることにはちょっと違和感。
これからの展開で関係性にも変化が生まれるのかな。
東逸子さんの表紙イラスト、挿絵も麗しくて印象的。
シリーズもののようなので、続きも楽しみ。
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