あさのあつこ/桜舞う おいち不思議がたり
シリーズ2作目。
おいちの幼馴染で仲良しだったおふねの急死、伯母さんの病気、松庵の過去とおいちの出生の秘密、殺人事件…と盛り沢山。
でも話自体はすごくスムーズで分かりやすく、結末も綺麗にまとまっていた。
ただ、(ありがちではあるけれど)狭い範囲で事件が起き過ぎ、という印象。特におふねの死とその後に起きる殺人事件が同じ所に辿り着く結末はちょっと出来すぎでは。
あと、おふねの相手が誰だか判らないというのも、おふねが死んだ時の状況を考えるとなんとなく納得がいかない感じ。
(あの状況だったら直接的にそうと言われることはなくても、おふねの様子から何かしら伝わるものがあったはずなのでは)
おいちの出生に関わる顛末は良かった。
ラストも前向きで清々しさがあって読後感は悪くなかった。
それにしてもこの作品での一番の功労者はおいちの伯母さんのおうたかもしれないなあ。
あのパワー、明るさはすばらしい。
今までは「ちょっとうるさい」と思ってたけど、今回おうたが病気になって弱気になったシーンを読んだら一気に話が暗くなったのを感じて改めてそう思った。
そんなおうたにベタ惚れの夫・香西屋藤兵衛もいい。
早く病を克服してまた元気なおうたに戻ってほしい。
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