五代ゆう/瞑る花嫁 柚木春臣の推理
山梨の山奥にある資産家・河原崎家からの依頼で楽器のコレクションの査定に向かったユキ、タカシ、徹の3人は屋敷で起こった殺人事件に巻き込まれる。
長編ミステリー。
面白かった。
人間関係がかなり複雑なんだけど整理された文章や会話でスムーズに読めた。
途中、偶然の確率が高すぎるだろとか、この性格の人がこんな行動とるかなあ?とか思う部分が時々あったけど、それでも全体の流れが鮮やかで興味深くページをめくるのがもどかしいくらいだった。
何より探偵役のユキこと柚木春臣の存在感が凄い。
事件よりもお前が謎だよ、って感じw
普段は柔らかな物腰と穏やかな口調で隠しているけど、その奥には野獣の本性が見えてしまうという危ないヤツ。
今回の作品ではユキの過去は明かされないけど、すごく気になる。
そしてユキが人間の仮面を脱ぎ捨てそうになると殴ってでも止めに入る高校からの相棒タカシもいい。
もう一人の徹はピアニストを目指していた高校生。
以前何かの(多分殺人)事件に巻き込まれ、そのショックで現在は高校を休学中らしい。
徹の事件についても本作中では途切れ途切れにしか情報が出てこないので非常に気になる。
(ちょっと建築探偵シリーズの蒼みたいな感じ?)
検索したら、紀伊国屋書店で出しているWebマガジン「カラフル」にユキが出てくる『Aの旋律』という作品があるらしいんだけど…これ、有料で1回53円。全43回あるようなので全部購入すると2279円って…高すぎませんか?(^.^;
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