梶よう子/迷子石
富山藩のお家騒動とそれに巻き込まれる江戸屋敷の見習い医師の話。
うーん、いまいち。
主人公の孝之助は医師としての技術も知識もあるのに過去の記憶に囚われて自分に自信が持てず人目を避けて暮らしているという設定なんだけど、それが徹底しすぎていてちょっとイライラした。
もちろん、状況の変化によって孝之助自身も少しずつ変わっていくという展開ではあるんだけど、その変化が小さすぎてよく分からない。
現実としては長年そうやってきた生き方を変えるのはなかなか難しいのは理解できるけど、これは物語なんだからそこはある程度デフォルメしてあってもいいんじゃないの?と思うんだけど。
いつまで経ってもウジウジしてるので、主役なんだからもっとしっかりしなよ~!と思いながら読み終わってしまった感じ。
物語の主題が「お家騒動」なんていうシリアスなものではなく、全体がもっと軽い話題だったほうが孝之助の性格が生きたんじゃないかなあ。
脇役の惣吉や絹代、岡部、山谷らのほうが印象に残った。
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