今野敏・東直己・堂場瞬一/誇り
三人の作家による警察小説のアンソロジー。
40代から60代のベテラン警察官(一人は退職警官)が主人公。
警察という組織の慣習やしがらみ、面子に縛られながらも自分の信じた正義のために全力を尽くそうとする男達が描かれている。
3編とも50ページほどの作品だけど、起承転結がしっかりしていて読み応えがあった。
地味だけど、読後感がいい作品集。
今野敏「常習犯」
48歳の盗犯捜査係の刑事・萩尾が主人公。
萩尾が過去に何度か検挙したことがある空き巣狙いの常習犯・松崎が強盗殺人の容疑者として逮捕される。
今までの経験から松崎が犯人とは思えない萩尾は…。
東直己「猫バスの先生」
警察を定年退職し、現在は幼稚園の送迎バスの運転手を務めている槙谷。
ある朝、園児を連れてバスを待っていた保護者と思われる若い男とトラブルを起こしそうになる。
なんとか切り抜けたが、以前派出所勤務だったときの苦い経験が蘇り落ち着かない気持ちになった槙谷は園児の家族の身元調査を後輩に依頼するが…。
堂場瞬一「去来」
もうすぐ定年を迎える県警の刑事部長・菅谷。
地元の政治家の汚職事件捜査のため事務所の家宅捜索に踏み込んだものの、室内からは一切の書類が消えていた。
捜査の情報が漏れていたとしか考えられない状況だが、当日の予定を把握していたのは身内しかいない。
信頼出来る部下に調査を指示するが…。
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