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2012/08/06

大島真寿美/やがて目覚めない朝が来る

やがて目覚めない朝が来る

両親の離婚に伴い、母と一緒に父方の祖母・蕗さんと同居することになった10歳の有加。
かつて大女優だった蕗さんと彼女を取り巻く一風変わった大人たちに囲まれて大人になってゆく有加の姿を描いた物語。

静かで、柔らかくて美しい物語。
内容も良かったけど、特にタイトルが印象的。

物語には現状を否定から入るものと肯定(あるいは許容)から入るものとあると思うけど、この作品は後者。
自分の周りで起きるいろいろなものを拒むことなく、目をそらすことなくただひたすら見つけ続ける有加の眼差し。
感情的な物語よりも、こういう(表面的には)静かな物語のほうが好きだな。

ただ、子どもの頃の有加の記述が詳細で印象的なので、大人になってからの場面がちょっとイメージしずらい部分はあったかも。
それと、すべてのパートが同じ重みで描かれているので、ググッと引き込まれるという感覚は薄かった。

唯一気になったのが、多分フォントの問題だと思うけどクエスチョンマークの膨らみが薄くて、パッと見た時に「!」に見えること。
最後につくのが「?」と「!」ではその言葉が持っている強さも温度も違うから、違和感を覚えることが時々あった。

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