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2012/09/15

【ネタバレ注意】阿部智里/烏に単は似合わない【ツッコミ&疑問点】

ネタバレ必須なので別ページ展開で(^.^;
本編を未読の方は読まないでください。
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あせびの母親の浮雲は今上帝の花嫁候補だったけど、現后宮の南家の娘が帝と無理やり(?)関係を持って懐妊してしまったために入内できず東領に戻りその後すぐにあせびを身篭ったまま東家の当主に引き取られあせびを生んだ後早くに亡くなった…ということらしいんだけど、なんとなく納得出来ない。
まず、なぜ現后宮が懐妊したからと言って今上帝は浮雲を宿下がりさせた(あるいはしなければならなかった)のか。
例えば、4人の候補のうち1人が后に選ばれたら他の3人はもう絶対に帝の傍にはいられない(側室にもなれない)ということであれば納得できるけど、この後帝は同じ花嫁候補だった西家の姫を側室にしてるんだよね。
だったら、浮雲も宿下がりさせずにそのまま置いとけばよかったのでは?
あるいは、どうせ4人しかいないんだから4人とも取り敢えず結婚しておいて、一番最初に皇子を産んだものを后とするとかでもいいんじゃないのかと。
あと、后宮が兄宮を入内前に身篭ったことを「あり得ないこと」みたいに話してる部分があったけど、その後で白珠が一巳のところに行きそうになったときに「若宮のお渡りがある」と言って部屋に閉じ込めたでしょ。
結局それは白珠を行かせないための嘘だったわけだけど、「そんなことはあり得ない」という話もなかったし更には「本当にそういう場合はもっと事前に連絡してくるから云々」という話をしていたよね。
ということは入内前であっても帝(当時は東宮なのかな)が姫の元に通うことは禁じられていないってことだよね。
だとしたら、后宮が懐妊したことだってたまたま運が良かったというだけで、別に非難される話ではないんじゃないの?
それから、東家の当主は誰が父親なのか判らない子どもを身篭った浮舟をなぜ側室にして、その子ども(あせび)を手元で育てたのか。
純粋に浮雲が好きでその忘れ形見として育てたというなら判るけど、最後のほうの話では、感じではなく何らかの目的があるみたいだった。
それって何なの?
自分の娘として知らん顔で登殿させてそのままうまく若宮に気に入られて入内出来る可能性があるなら判るけど、貴族以外の血が入っている人間はチェックして登殿させないというシステムがあるわけだからそんなことをしても無駄なのは分かっていたはず。
(実力者である東家当主がそれを知らないわけはない)
だとしたら彼があせびを育て、若宮の花嫁候補として東家の娘として送り出した意味が判らない。
何かの意趣返しなの?あるいは花嫁選びを混乱させるため?
それにしては気の長い話だよね。
だとしたら、単純に「登殿する前から浮雲が好きだった」というほうがある意味説得力があるような気がする。
以下、そのほかの不明点をいくつか。
藤波がなぜあせびにあそこまで拘ったのかが判らない。
なぜ「あせびならよかった」の?
自分が気に入っている女性だから?
あせびが宝物殿であったのは結局誰だったの?
若宮?今上帝?
最終章であせびの本当の姿が暴露される部分。
ああいう性格なのであれば前の部分でもその片鱗を少しずつ出してこちらに違和感を持たせて欲しかったな。
そんなにハッキリしないけど何となくちょっと「変だな」と感じるようなエピソードがあれば、最後の暴露も「なるほどそうだったのか」ともっと納得できたと思う。
何の兆候も無しに「実はこうでした」と言われても、あまりにも唐突すぎて「へー、そうなんだ」と思うしかない。
展開としてはなかなか面白かったのでもうちょっと伏線をきちんと(解りやすく)引いておいて欲しかった。
以上、ツッコミ&疑問点でした。
私の勘違い、読み落としが原因の部分もあると思うので、「ここはこうでしょ」という部分がありましたらコメントでご指摘ください。
よろしくお願いします。

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