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2012/10/23

岡崎琢磨/珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を

珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

京都の街なかの隠れ家のような場所にひっそりと佇む喫茶店「タレーラン」を舞台にしたミステリー。

前半は軽めの日常の謎系ミステリーだったのに、後半は一転してシリアス展開。
伏線が分かりやすいので先読み出来ちゃう部分もあったけど、丁寧な心理描写付きで何度もひっくり返って行くラストは好感が持てた。
軽いタッチで登場人物の人となりを紹介したあとシリアスに入って行く構成はうまいと思ったし、文章もテンポが良くて読みやすかった。

でも、何故かずーっと違和感があって入り込めなかった。
一番気になったのは登場人物の年齢設定。
主人公(視点)の青年・アオヤマが22歳、ヒロインである「タレーラン」のバリスタ・美星は23歳って設定なんだけど、物語の内容から言っても人物像から言ってもこの年齢は若すぎるような気がしてならない。
あと3~5歳くらいプラスしてもいい、というかしたほうが設定としてしっくりくるような気がするんだけど。
他にも登場人物の言動や設定がストーリーに合っていないと感じるところがポツポツ出てきて、そのたびに物語から気持ちが離れてしまう瞬間があった。
たとえば途中で同じ表現(具体的には「んぐぁ、と喉の奥で変な音がなる」という部分)が何度も出てくるのはしつこいなあと思ったし、だいたいいくらそんなつもりではなく自分の連絡先を置いてきたとはいえ、初めて入った店で自分が飲んだコーヒー代を払わないまま1週間も放っておくのは非常識でしょ。
ただ、逆に言うと、そういった違和感を感じながらでも面白いと思わせられる力はあった。

どちらかというと後半のシリアスパートのほうがスムーズな感じがしたのでもしかしたら本来はそういう作風の人なのかな。

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